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  1月29日(日)
零下5度以下の放射冷却は今日の素晴らしい晴天を約束していたかのよう。雲一つ無く澄み切った空に北アルプスの白が映えてこれが安曇野の景観だとばかりにパノラマを繰り広げています。
日曜日であるがゆえに、ヘルパーさんも契約してなくデイサービスもないので母とともに過ごす一日です。
妻は今日で完全に富山の家を手放すので、昼には娘たちと昼食をしてそれから池田にもどります。まもなく引っ越しの荷物が先に到着する予定。その前に母を起こし食事をしてもらって態勢を整えておかないといけません。

昼過ぎ引越センターのトラックが到着。若い3人の作業員がてきぱきと運び込んでくれました。作業終了後に「10分間サービスというのをやっていて、どんなことでも10分間やります」と作業員が言う。へ〜〜今時の引越センターは差別化に必死なんですね。特別にやってもらうこともないので「じゃ10分間お茶でも飲んでいってよ」とこちらからお茶をサービスしちゃいましたよ。
帰りがけに今度は「3人並んでご挨拶をします」と言う。「改まってそんな挨拶なんかいいよ」と言いましたが聞いてくれなかった。向かいの子が遊びに来ていたのでこちらは私とその子。向こうは3人。対面できちんとならんでご挨拶です。引っ越しも楽じゃないね。これは。
一方で夕方到着予定の妻は、道路の渋滞でかなり遅くなってしまい暗くなってようやく無事池田に到着。夕食を囲んだのは8時頃でした。

本日60歳になりました。自分でも信じられません。


  1月27日(金)
今日はモーツアルトの生誕から250年目。没後200年のときはさまざまな企画が目白押しだったのに、このところあまりモーツアルトを耳にしません。情報不足なだけでしょうか。
私のモーツアルト開眼は映画「アマデウス」でした。少年のころは時代の雰囲気もあってかベートーベンに傾倒し、大学以降は手当たり次第に聞いていて、好きな曲をずっとメモしていたことを思い出します。その中にはあまりモーツアルトは含まれていなかった。
没後200年記念の番組のなかにはオペラもあったし演奏会もありました。「朝までモーツアルト」という番組もあった。その中で最もモーツアルトを身近に感じることができたのは「魔笛」「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」の上演でした。ビデオに残してあって今でも見ていますけれど、生身のモーツアルトを感じることができるのは何といってもオペラです。その手ほどきをしてくれたのが「アマデウス」だったというわけです。
事実と異なる脚本・演出であることは承知の上で言えば、サリエリに神を呪わせるほどの並はずれた音楽の才能だけでなく時代の本質を直感的に見抜く力をも持っていたこと、人生を楽しむことをいつも求めていた人柄などをこの映画から教えられました。
音楽の楽しみは個人個人で千差万別。それぞれの楽しみ方をすればいいのですが、そのためにもかつてのようにいろんな側面からモーツアルトに焦点をあてた番組が企画され放映されることを是非望みたいものです。

久本祐子さんのサイト「モーツアルトのピアノ音楽」
森下 未知世さんによるモーツアルト・データベース「Mozart con grazia 2006」
野口秀夫さんの研究サイト「モーツアルト研究オンライン」


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朝早くから妻が郷里の富山に行って、家の売却の手続きやら最後の引っ越しの準備やらをやっています。今日の午前中には不動産屋さんを間に入れて売却先と不動産の受け渡しを行って無事終了しました。これでようやくこちらでの家の建築の財源のかなりの部分をまかなうことができたのでほっとしています。
今日で業者による庭木の搬出もほとんど終わり、明日は引っ越しの荷造りをする予定です。そして、あさってには完全に家を明け渡す手順になっています。

こちらでは夕方からちらほらと雪が舞ってきました。一たん家に入り込んだ「ハルちゃん」はなかなか外に出ようとせず、母のベッドで寝そべって完全な睡眠モード。母に「ネコが寝ているよ」というと「な〜ん、つかえんちゃ」(=No problem!)という返事。わかっているらしい。




  1月26日(木)
夜の冷え込みはハンパではありませんが、日が昇るともう春。ちょっと風が強く吹いているものの寒くはありません。1月末だというのに一体これは。あたたかいのはいいのですが、植生に与える影響とか環境への影響とかを考えると一抹の不安がよぎります。

テレビでは相変わらずホリエモンの生い立ちや今回の事件の「背景」を解説することに一生懸命です。「時代の寵児といわれた人物」などと解説しているのを聞くとアホらしいやら情けないやら。一体そう呼んだのはどこの誰なんですか。
テレビの芸能・事件の追跡番組の低俗さには辟易します。メディアに矜持とか慎ましさというものが多少でもあるなら口が裂けても言えないことを平気で口にする。もっとも今日にはじまったことではありませんけれど。
彼のような突出した人物を都合の良いときには利用するだけして不利になればたちまちいとも簡単に捨て去る小泉政権。下がるだけ下がったライブドア株に対して昨日大量の買い注文をした投資家またはグループ。「新自由主義」がまき散らす悪臭で息苦しくなりそうです。
利潤・利益を求めて血道を上げる「勝ち組」の裏でどれだけ多くの人々が生きるか死ぬかのつらい労働や生活を余儀なくされているのでしょう。政治が庶民の一人一人のくらしへの想像力を欠いたときにその暴走が始まる。


  1月25日(水)
私の日頃使っているパソコンのOSが3つあることはかねてからここで書いてきました。その中の一つであるLinuxについてはたくさんの環境があるので当初Red Hat社のディストリビューションを使っていました。それがFedoraCoreになってからはデスクトップ環境としては扱いにくくなったので3年ほど前からTurbo Linuxに切り替えて現在に至っています。
さて、そのTurbo社、一昨年5月に株式交換によってライブドアの子会社になっていたんですねえ。今日Turbo社から届いたメールでその事実を知りました。詳しいコメントはTurbo社のサイトに記されています。
Turbo社は買収された方の企業だから利益が還流したということもないのでしょうが、信用を失わないために必死で火の粉を払っているという様子がうかがえます。いったいどこまでライブドアの手が伸びているのでしょうか。Turbo社がつぶれてしまわないように頑張ってもらわないと。

曰く”老害に立ち向かう新しいタイプの企業家””経済界の改革のシンボル””堀江君はわが息子”などとちやほやされていたわけですが、それがこのありさま。今頃ホリエモン東京拘置所で何を考えているのでしょうか。
本家のアメリカからは彼の手法を擁護する論調も聞かれますし、彼のBlog「ライブドア社長日記」にも彼の個性や「改革の精神」に賛同するコメントやトラックバックがみられます。
しかし彼のやった方法が本当に「日本型企業風土に挑戦をし続けた志ある個性的な起業家」のやり方なのか。
労働法制に関する「規制緩和」が結局は野放図な労働時間の「弾力化」や派遣・パート労働の拡大による雇用の不安定化を招いたように、株式分割の規制撤廃がもたらしたものは結局株価の不当な操作や企業買収を野放図にしたことでしょう。その背景にはアメリカの強い要求があったわけですから、これは単にライブドア一社の問題ではなく、アメリカ資本が日本で利益を確保するための環境作りにライブドアがたまたまうまく乗っかったということであり、あまりに露骨にやったためにボロがでたというだけの話ではないのでしょうか。
違法建築の問題も同様で、とにかく巨悪はその後ろでほくそえんでいるという構図がすけて見えます。
今日の信濃毎日紙上で日本総研理事長の寺島さんは次のように書いています。
ライブドアは自前のビジネスモデルを育てることはしなかった。会社を転がすように売買して、付加価値を創造しているように見せ掛けるだけで、金融の手法を駆使した虚業のビジネスモデルでしかなかった。・・・
堀江容疑者は青年実業家ではなく青年虚業家だった。・・・起業を目指している若者にとっては、こんな人間が人生の目標であってはならないのは言うまでもない。
ライブドア事件は、マネーゲーム主導でも構わないという時代の空気からの転換点になるのではないか。


  1月24日(火)
大北(大町・北安曇地域)九条の会主催で2月に映画「日本国憲法」の上映会を行うことになっています。先日事務局の依頼を受けてそのチラシと入場整理券を作ったのです。ところが原稿を持って行った事務局の方が私の原稿を印刷機にかけてもどうしてもうまく写真がきれいに印刷できないと伝えてきました。
私の仕事は原稿を作るだけだったのに、何回かのやりとりのあと結局印刷も含めて私がすべてやる羽目になってしまいました。というわけで、今日は一日印刷にかかりきり。何とか500枚ほどのチラシを印刷して渡すことができました。
それにしても印刷を頼みに行く団体の印刷機はどこのものもかなり古いようです。文字はともかく写真製版がうまくいかないという悩みをかかえているらしいことが判明しました。
私などはレーザー・プリンタでやれば早くきれいにできると思うのですが、パソコンと連動するためになかなかそうもいかないようです。こうなったら安い白黒レーザープリンタを買って、印刷屋をやるかなと思うほどです。
A3サイズの白黒レーザーなら最近は驚くほど安く性能もよくなっています。エプソンの Offirio A3モノクロレーザーLP-S1100なら約5万円です。キャノンのA3モノクロレーザー Satera LBP3600もほぼ同じ。これからの民主運動の発展を考えればどうしても必需品だと思うんだけどなあ。

天気予報では明日にかけてマイナス10度くらいになるとのこと。体感ではそれほどでもありませんけど、空が晴れているので相当に冷え込むことはまちがいありません。
今日も一日いい天気で、昼は松本まで歯の治療に行ってきました。日が出ているときは3月になったかと思うほどの暖かさ。一ヶ月ほど季節がずれてきているという私の感覚はあながち間違いでもないようです。2月になればもうふきのとうがではじめるのでしょうか。


  1月23日(月)
つい先日週刊誌の宣伝に「2月にホリエモン逮捕。ムイチモンに」などという見出しが躍っていたかと思うと、その予想を上回ってもう逮捕。マスコミではライブドアの買収劇と株価つりあげによる利益還元のしくみを詳しく解説しはじめています。
マスメディアの無節操さはもはや極まれりという感じです。バラエティ番組にやたら登場させて時代の寵児とばかりちやほやしたり、東大生に尊敬する先輩起業家と言わせたりしていたことはもうすっかり忘れてしまったようです。「小泉構造改革」の旗手よろしく持ち上げてきた自民党の幹部のみなさんもしかり。
ライブドアのやってきたことといえば、アメリカ仕込みのM&Aの仕組みをアメリカ自身の要求で日本にも持ち込み一部の企業が濡れ手で粟のもうけをあげられるように「規制緩和」を行った一つの結果でしかありません。意図的な株価の操作で利益を上げられる仕組みを「新自由主義路線」が保証してきたわけですから、まさに身から出たサビといえるでしょう。

私個人で言えば、別に株で損をしたわけではないのですが、いま使っているユードラというメールソフトの日本語開発元がライブドアなので今後の先行きを大変心配しているというわけです。このソフトの草創期から使っているのでやめられず使い続けているので、何とか開発を放り出さないでくれることを願うだけです。つい先日バージョンアップの案内が入っていたばかりでしたし・・・。

政府や財界は、今回の問題をライブドアの強引で拙劣な手法に起因するものとして幕引きをはかりたいのでしょうが、果たしてそれで一件落着といくのか。アメリカによる規制緩和の要求は、郵政民営化、企業の合併・買収を促進する会社法「改正」など実施済みのものから、今後「混合診療」による保険・生保業界の医療参入、労働時間や解雇規制の撤廃、学校「公設民営」の解禁などあらゆる方面にわたって計画されていますから、これからが本番。もちろん全く「合法的」に。
これによって潤うのは誰なのか。おそらく利益の水準はライブドアどころではないでしょう。一部の富めるものはますます富み、大多数の貧しい者はますます貧しくという社会、恐るべき格差社会の到来です。
さて、これを黙って堪え忍ぶのか、それとも声を上げて抗うのか。それが問われる時代になっています。

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今日の信濃毎日新聞に上野千鶴子さんの「ジェンダー・フリーをめぐって」という一文が掲載されていました。都の委託事業で国分寺市が主催する人権講座の講師に予定されていた上野さんが、講演の中で「ジェンダー・フリー」という用語を使うかもしれないという理由で東京都から講師を拒否するという事件があったんですねえ。初めて知りました。
この寄稿文の中で、上野さんが東京都知事・東京都教育委員長、教育庁をはじめ各方面に公開質問状を送ったことも紹介されていました。
自民党や民主党のみなさんはジェンダーという言葉がよほどお嫌いと見えて「体操の着替えを男女同室で行うなど、行きすぎた男女の同一化につながる」などという荒唐無稽・笑止千万なアホバカ攻撃があとをたちません。いったい彼らは社会科学的な用語としてのジェンダーはもちろん、今では市民権を完全に獲得しているこの概念(社会的に生成された性の区別)についての本を読んだり勉強をしたことがあるのかしらね。今後の推移が注目されます。同郷のよしみでもあるし、千鶴子さん頑張ってね。


  1月22日(日)
センター試験の受験生のみなさん、二日間お疲れさまでした。雪に加えて英語のリスニングでは一部にICプレーヤーの不調もあったようで緊張の連続だったのではないでしょうか。このあとはいよいよ各大学の独自入試のシーズンに入るわけで、体調を整えて最後の追い込みに頑張ってほしいものです。

池田は夕方から本格的な雪になり、あっという間に真っ白になってしまいました。
午前中はとても良い天気でした(写真)。お昼頃すぎにはいつものように近くにつる採りに出かけていて北アルプスの景観にみとれていただけにこの雪にはびっくりです。
妻の話では松本は全く雪がないようなので、いつものパターンのようです。一時はかなり強く降っていたので、いよいよ池田も日本海側と同じになったかと思わされましたが、どうやら強く降ったのはしばらくだったようでほっとしています。


今日配布された「真光文明教団施設建設に反対する会」の報告では、かなり署名が集まり不動産会社と教団宛に発送したことが記されていました。今後は送料や資材を購入するための資金として募金にも取り組むとも書いてありました。
確かにカルト的な教団の施設が町内にできるのは気持ちのいいものではありません。個人的には、こんな施設などはまっぴらですが、問題は信教の自由、思想信条の自由とのかねあい。これまでに個人の財産をめぐってのトラブルはあったようだし洗脳的・狂信的な色彩も指摘されていますから全く問題がないわけではありません。しかし、反社会的な行動をとったとか、自治体や住民に甚大な被害を与えたというわけではありませんから、「反社会的団体と断定した排斥行動を行う」ことは私自身としては誤りだと思います。
好意をもっていない住民が教団に施設を建設しないように要請することはこれも否定はできません。反対運動を行う場合でも、あくまで任意の運動として、話し合いを基調として、しかも思想信条の自由を侵さないやり方で行動することが必要でしょう。


  1月21日(土)
都心では数センチの積雪があったようですね。長野では天気が崩れるという予報でしたが、こちらは今朝も晴天でお日様が暖かい日差しを投げかけてくれています。午後から崩れてくるのでしょうか。
今日からセンター試験がはじまりました。受験生のみなさんはこれまで準備してきた力を精一杯発揮できるよう全力を尽くして頑張ってくださいね。応援しています。

ライブドアショックで東証の取引全面停止というニュースが駆けめぐったと思ったら、またまた米国産牛肉の輸入全面停止というとんでもないニュース。「全面停止」が今年の流行語大賞になるのかしらね。
今は亡き歌姫テレサ・テンの歌に「時の流れに身をまかせ、あなたの色に染められ、一度の人生それさえ捨てることも構わない」というのがあります。男と女の関係としては一つの歌でしょうけれど、現在のKOIZUMI政権のやりかたは「アメリカの言うことならどんなことでも聞くわ。時の流れに身をまかせ、あなたの色に染められ、一国の運命それさえ捨てることも構わない」というようなもの。これはまずい。いかんですよ。
今回成田の検疫で発見されたカット肉は目視で簡単にわかるくらい背骨がしっかりついていて、それで検査済みの証明書が貼られていたというのですから、呆れてものがいえません。
「昨年12月の輸入再開にあたっては、政府が食品衛生と動物検疫の専門家を米国に派遣し、日本向け牛肉を扱う処理場や牧場で輸出条件が守られているかの査察を始めている。今回の混入発覚で監視態勢が十分に機能していないことになり、政府は抜本的に対応の見直しを迫られそう」(asahi.com)というわけですから、どれほどずさんな管理がされていたか底がしれません。
ニュースで知る限り、アメリカ政府や業者の開き直りの言動は目に余るものがあります。この輸出業者は過去の厚生労働省の調査結果でも前科がある(製造所がATLANTIC VEAL & LAMB INC.の欄)。政府がこの責任をどうとってくれるのか見ものです。

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先日お花の先生とつるを採りに行く機会がありました。それ以来先生はまもなく始まるつる作品展の作品作りに追われているようで、定例のお花の日に行ってもお花のお稽古はお預けでいっしょに作品作りをしておりました。
私自身何か新しいものを作り出したいと思ってはいるのですが、なかなかフォルムがつかめず、つる細工はしばらく手つかずになっています。
先生の作品を見るとさすがにいろんな形のものを生み出しています。それに刺激を受けてやってみようとは思うのですが、どうも物まねになってしまうようでイマイチ気がすすみません。しばらくは”よし”となるまで待つことにしましょう。
幸い、この展示会の期間につるの講習があるので、さっそく申し込みました。先生も講師で指導にあたることになっていますが、さすがにそれは遠慮。別の二人の方の講習に出ることにしました。何かを作り出すというのは簡単そうで実は大変なことだとしみじみ思います。激しく鍛錬に打ち込むのみ。


  1月18日(水)
昨日は世の中の出来事としていろんなことがあった日でした。阪神・淡路大震災から11年目。ヒューザー小嶋社長に対する証人喚問。宮崎被告に対する最高裁判決。
今日はまたライブドア・ショックによる株価の大幅下落。取引の成立件数が膨らんでシステムがパンクする恐れがあるとして東京証券取引所が午後全銘柄の取引を強制的に停止するという異常事態に進展しています。
「日経平均の下げ幅はこの2日間で一時1200円を超えた。日経平均株価がこれほど大幅に下落するのは、IT(情報技術)バブルが崩壊期にあった01年3月に2日間で約800円下げて以来となる」(asahi.com)のだそうです。IT関連の株を買ったはいいもののあわてて売りに出して大損を出した個人投資家が続出したんじゃないかしらと心配です。何しろ「ライブドアマーケティング、ライブドアオート、セシールなどライブドアの関連企業には売りが殺到し、いずれも値がつかない「売り気配」が続いている」(asahi.com)のだそうですから。
経団連の奥田さん、ライブドアの経団連加盟を承認したことについて「経団連として非常にミスった」と語ったらしい。
昨年12月5日付けのasahi.comでは、経済界の一部には「ライブドアはお金があれば何でもできると思っているのではないか」との批判もあるが、奥田会長は「入会してもらい、企業倫理などを勉強してもらうのは良いことだと思う」と前向きに評価した、とあります。
バブル懸念をしきりにしていたようですが、結局は御大自ら総選挙で自民党の応援に乗り出し、ホリエモンを勇気づけたのではなかったのでしょうかね。
まだ日本の検察特捜部がこうした事件を闇に葬らない力をもっているだけ救いがあると私は思いたい。

そんな中で今日は第73回自民党大会が開かれたことが報道されました。自民党のホームページに記載されたその進行プログラムを見ておったまげた。午前10時に開会して11時16分に終わることになっているではありませんか。次の日の11時16分かと思って見直してみても日付は変わっていないのでやっぱり今日なのでしょうね。運動方針に対する質疑や討論なんてものはもちろんないはず。
運動方針をつぶさに読んでは見ましたが、どうみても運動方針なんてもんじゃない。要するに抽象的でどうとでも受け取れる(ということは何をするかわからん)文面です。政党としての体をなしていないことは歴然です。
先日党大会を終えた日本共産党と比べてみても(比べること自体無理があるけど)話になりません。こんな政党が多数の支持を受けている日本の政治構図というのはやはり異常という他はない。

運動方針から、今年何をやるのかその項目だけみておきましょうか。
【第1章 新綱領の実現を目指して】
 ・新しい憲法の制定を
 ・高い志をもった日本人を
 ・小さな政府を
 ・持続可能な社会保障制度の確立を
 ・世界一、安心・安全な社会を
 ・食糧・エネルギーの安定的確保を
 ・知と技で国際競争力の強化を
 ・循環型社会の構築を
 ・男女がともに支え合う社会を
 ・生きがいとうるおいのある生活を

「高い志をもった日本人を」の項目では次のように書かれている。
私たちは、国民一人ひとりが、人間としての普遍的規範を身につけ、社会の基本となる家族の絆を大切に、国を愛し地域を愛し、共に支え合うという強い自覚が共有できるよう努めます。そのために教育基本法を改正するとともに、教育に対して惜しみなく資源を配分し、日本人に生まれたことに誇りがもてる、国際感覚豊かな志高い日本人を育む教育をめざします。
この底に見え隠れするのは自民党の前身から連綿として受け継がれているあの「国体の本義」。得体のしれないあのイカレポンチ「日本人論」です。(12月20日の日記を参照してください)。それに加えて特徴的なのは「国際感覚」=アメリカとそのグループの感覚であること。アジアやアフリカ、ラテンアメリカなどの国々は視野の外です。
どこにも核兵器と核戦争の廃絶、恒久平和にイニシアチブをとる姿勢は見られません。”教育に対して惜しみなく資源を配分し”などと書くに至っては笑うしかないですね。
16日の産経新聞によれば、武部幹事長は15日に大阪市内で開かれた同党衆院議員の会合であいさつし、耐震強度偽装などを例に「日本は精神的に非常に退廃してしまったと言って過言ではない。教育を見直さなければならず、教育基本法改正も今国会でと思っている」と述べ、20日召集の通常国会で教育基本法の改正を目指す考えを強調したそうです。
耐震強度偽装を言うなら1984年に「日米貿易摩擦」をめぐって開かれた「日米構造協議」でアメリカから「建築確認の効率化・スピードアップ化」が要求されていたことをお忘れか。中曽根さんはそれを「都市政策」としてまとめ、その後の阪神・淡路大震災をきっかけに民間確認機関を役所審査と併設する「建築基準法の改正」を行った。それ以来建設業界は手早く審査ができる民間に殺到するようになったのではなかったのですか。現在の手抜き検査のシステムを作ったのは誰だったんですかねえ。
「高い志」をお持ちの武部さん、安倍さん、耐震偽装事件の原因は教育にあったんですか?? 国家を愛する国民を育成するとこんな事件も根絶できるんですか、ふう〜〜〜〜ん。
(「耐震強度偽装事件ー問われる民間建築確認」世界2月号参照)


  1月16日(月)
今日のトップニュースは何といってもライブドアに対する強制捜査でしょう。関連会社のマネー社をすでに事実上買収済みだったのに新しく買収して完全子会社化したように見せかけたという疑いと、そのマネー社が売上高や経常利益・当期純利益を水増しして公表した疑い。ニュースではそのねらいが同社株の価格をつり上げるための偽計取引だったと報じていますが、結局はマネーゲームの行き着く先のように思います。
おもしろいのは、実質的に自民党候補だったということもさることながら、ライブドアのやりかたがKOIZUMI流の「新自由主義」のモデルだったので、今後の政局にも大きな影響があるのではないかという指摘。これに対してKOIZUMIさんまたもやお得意の「分からない。どういう状況なのか報道でしか知らない」と言ったとか。
次は世界2月号に載っている寺島実郎さんの連載「脳力のレッスン」から。全くその通りですね。ずばり核心を突いていると思います。

(ライブドア、楽天などのメディア企業について)新しい事業モデルとして旺盛な活力を評する動きもあるが、私は資本主義の退嬰以外のなにものでもないと思う。・・・ビジネスモデルそのものが米国の先行モデルの亜流に過ぎず、マネーゲームによって株価の時価総額を実力以上に引き上げることに専念し、しかも資金調達力の源泉でもある時価総額に見合った法人税負担を通じて国家社会に貢献しているわけでもなく、自らの株主や従業員への適正な付加価値配分をしているとも思えない。ただ自己増殖本能をたぎらせるだけで、バランスのとれた企業責任を果たす意志に欠ける未熟な企業である。そうした企業が「IT関連企業」と称し、騒擾を通じた宣伝効果でネームバリューを上げ、自社のサイトへの顧客のアクセスを増やして利益を得るというゲームに日本全体が付き合わされてきた。「メディアとネットの融合」もそれを推進できる人材を育てているわけでもなく、経営層の知見の浅さはあきれるばかりである。


  1月14日(土)
米サンフランシスコのMoscone Convention Centerで開かれているMacworld Expo 2006の基調講演でついにAppleの新型iMacとMacBookProが発表されました!! もちろんIntel CPU内蔵です。
スティーブ・ジョブズの基調講演は実際にビデオでみると実に魅力的です。今年はとくに白煙の中からバニースーツのインテルCEOのポール・オッテリーニがシリコンウェハーを両手で抱えながら登場するところが憎い演出。満場の大喝采で迎えられていました。この模様は次のサイトの録画でみることができます。
ウェハーを手渡してOtelliniが言います。
"Steve, I want to report that Intel is ready"
がっちり握手をかわしたあとJobsは次のように応えます。
"Well, I can report to you that Apple is ready, too"
インテルマックの誕生の瞬間を記念する演出としてこれ以上のものはないでしょうね。なかなかおもしろい。
ところで今回発表されたインテル・マックはiMacとMacBookPro15インチ。いずれもコードネームYonahの名で開発されたノートパソコン向けデュアルコア”Intel Core Duo”を搭載しています。このCPUは単体として年明け早々秋葉原でも発売され話題になっているものです。
ただPower Bookに代わるMac Book Proというネーミングについては全く不評でブロッガーたちから相当なブーイング。言いにくいことこのうえないし、それよりスタイルやセンスにこだわるAppleらしからぬネーミングだというわけです。私もそう思いますもんね。
AppleのソフトiLifeなどがこのCPUに最適化されているのは当然ですが、その他のソフトでもRosetta(トランスレーション・プロセス)という機能を使って通常通り動作するように設計されています。ただ、私から見るとこの既存のソフトの問題はそれほど簡単ではないように思えます。実際次のようなニュースを読むと新しいMacへの移行にはちょっと腰が引けてしまう。しかもソフトの更新にはまたまた相当な費用がかかるわけだし。
ただし全体としては、さすがApple。新時代をつくる意気込みにあふれ斬新なデザインと機能を提供してきていることは確実です。
私としては、ここはしばらくいろんな情報を集めて楽しむだけにしておきましょう。


  1月13日(金)
昨夜富山から無事戻りました。糸魚川から池田までの道は除雪が徹底していて思ったよりはずっときれいで何の問題もありませんでした。今度の富山行きの詳細はネコのことも含めて妻のページに詳しいのでそちらに譲ることにします。
富山の家はもともと私がプラン作りしたもので思い出もたくさん詰まった家なのですが、今ではあちこちに痛みがでて結局とりこわすことを前提に売却することにしました。前の除雪をしていると56豪雪のときの光景がつい思い出されてしまいました。これで見納めかと思うと寂しいものがあります。その家のいのちは結局は住む者たちがひきつぐべきで新しい池田の家に注ぎ込むことがこれからの私のつとめになるのでしょう。

松の内も終わりに近づいて年賀状も一段落。受け取った賀状の中になつかしい古い友人のものがありました。長い間不義理をつづけ何の連絡もしなかった私でしたが、彼は妻に年賀状をとどけて気遣ってくれていたのでした。
前々から連絡をすると妻と約束しつつ結局果たさないまま現在まで来てしまったのですが、どうやらここで消息を伝えないことにはヒトとしての道を踏み外すことになりそうです。
その彼とは私が名古屋で教師の第一歩を踏み出したときの同期。大学を卒業したての若い男3人がある名古屋市立定時制に赴任したのでした。顔かたちはもちろん性格もまるっきり違った3人でしたが、同期ということもあって何かとよく話もし行動も共にしていました。
名古屋市立高校は愛知県立と異なり割と自由で革新的な雰囲気を保持しており、私たちが就職した職場もその例に漏れず職場教研や組合活動でも活発にすすめていました。
当時定時制高校はピークをすぎ生徒の減少期にさしかかってさまざまな矛盾もかかえていた時期。学習権をまもるために職場回りをしたり生徒の意識を高める生徒会の活動に力をいれたりと、今から考えると想像もできないほどエネルギッシュにいろんな取り組みをしていました。
若い3人は赴任したときからそうした職場の雰囲気をもり立てる努力を開始し、2,3年後にはもう職場の「中堅」として重要な位置を占めるようになっていました。
いつか書いたこともあったはずですが、そうした中での極めつけは私たち3人と女子生徒3人とでサマーキャンプに行くという大冒険。いまこんなことをしたら大問題になるのでしょうけれど、当時はごくごく当然のことのように「行こ行こ」というノリで白樺湖畔のバンガロー生活を楽しんできたのでした。
なぜこんなことを書いたかというと、湖畔のバンガローでその彼と夜を徹しての大激論(もちろん政治討論)を交わしたからでした。多分、私はこの世を変えるには共産党が核心の要になり統一戦線をつくる以外にないという学生運動あがりの青っぽい議論をしたのでしょう。彼はそれに異論をとなえてそれこそ口角泡を飛ばす激しい議論になったわけです。議論の結末はもう忘れましたが、私にはそれからの彼は見かけの「ひねくれ」(すみません!!)とはうらはらに実に率直で心のやさしい人間としてもっとも信頼のおける人物となったのでした。そのことを言いたかったのです。
彼はもうまもなく定年のはず。いまでは孫の子守をする日々だと漏れ聞いたのは昨年のことだったでしょうか。近く名古屋に出向いて長い間の不義理と不作法を詫びなければすまないと思うこのごろです。


  1月11日(水)
昨日は車にいると暑さを感じるほどの日差しで、夜に入っても零下1,2度程度。これまで連日零下10度ほどの夜が続いたので暖かくさえ感じてしまいます。昨夜から雪がちらついて1センチほど積もりましたが、朝日をあびて道路の雪はすぐに融け始めています。
これから明日にかけて富山に出かけます。今回はネコもつれて行こうと思っているのですが、今朝からの準備で閉じこめられる気配を感じたのかどこかに行って近寄ってきません。
昨日は妻がネコのオリとトイレなどを買ってきてくれました。ついでにといって、ネコのパンツまで仕入れてきたので笑っちゃいました。さて、おとなしく車で運ばれてくれるのでしょうか。それともすきをみて逃げ出してしまうのでしょうか。


  1月9日(月)
今日どのテレビだったか、憲法改正が重要な政治課題になってきているという特集を組み、賛否両論の意見を紹介していました。
しかし、その番組では冒頭「ある日、公海上で日本の豪華客船がテロリストによって襲撃された」という想定が提示され、現在の自衛隊は現行憲法のもとでは自衛隊が攻撃されない限りテロリストに対する攻撃ができないことになっているとして、あたかも現行憲法が国際テロに全く無力であるかのように番組の流れをつくっていました。
国際社会がテロの根絶に血と汗を流しているのに日本だけが一人何もしないでいいのかというのは改憲論者の常套句ですが、マスメディアもまたセンセーショナルにテロの恐怖や北朝鮮・中国の脅威を煽ることによって改憲への弾みを与える役割を果たそうとしているとしか思えません。
アメリカに対する9.11テロを口実にアメリカが行ったことは軍事力での「テロ対策」(実はテロそのもの)でした。しかし実際は軍事力を使ってテロを封じ込めたはずが、テロの拡大再生産をしただけ。その失敗はもはや誰の目にも明らかになりつつあります。
「憲法を変えて戦争へ行こうーーという世の中にしないための18人の発言」という岩波ブックレットの一冊(No.657)があります。その冒頭には、アフガニスタンで医療活動・灌漑事業を行っている中村哲さんの意見が紹介されています。
私がハッとさせられたのは、まず「憲法は守らなければならないものと思ってきたが実はアフガンで我が身を守ってくれていたのは憲法だった」という指摘です。しかし、自衛隊の海外派遣以降は「日本人だから守られてきたのに、日本人だから狙われるという妙な事態になってきた」と続けています。
「現実を言うなら、武器を持ってしまったら、必ず、人を傷つけ殺すことになるのです」という彼の言葉をかみしめてみることが必要です。
アメリカの著名な歴史家であるハワード・ジンさんが雑誌The Progressive(Web版)上でAfter the Warという注目すべき論文を載せています。
その中で「イラク戦争は”対テロ戦争”の欺瞞性を暴露した」とブッシュ政権を手厳しく批判。そして「アメリカはイラクに対する戦争を遅かれ早かれ終息せざるを得ないだろうが、それにとどまらずその終息は戦争そのものの廃絶の機運を高める契機になりつつある」「その運動を促進するために数千万の賛同を求める世界的なキャンペーンをまもなく開始する」と述べています。
国内で発展を続ける「九条の会」の運動にも呼応する国際的な非戦・戦争廃絶の運動の開始として今後の運動の進展に注目すべきだと私は思います。




  1月8日(日)
気温は相変わらず低いものの、日中は比較的穏やかな日和になった今日一日。昼頃から姥捨の親戚まで家の設備の相談に出かけました。
姥捨は約30センチほどの積雪で池田よりはかなり雪が多い感じでした。空は晴天で道はほとんど乾燥しており車の運転には全く支障なし。高台にある家から千曲川をはさんだ雪の平野の見晴らしは素晴らしくしばし見とれておりました。

話は前後しますが、午前中片付けものをしていたら妙な書き付けを見つけました。どうやら母の筆跡です。
よく読んでみると、私の娘の初産が近いことを知った母が今から5年ほど前に薄れていく記憶を辿りたどたどしい筆致で孫にあてて書いた手紙らしいことがわかりました。
おそらく文字を書いたのはこれが最後ということになるのでしょうか。それ以後は書こうという意志はあっても、同じ場所を震える手が往復するだけでもはや判読できる字にはなりませんでした。
母が私を生んだのは1946年(昭和21年)1月、疎開先でした。祖母は付き添っていたらしいのですが、産婆らしいことは何もせず、どうしたらいいかもわからなかったらしい。そのため柱にひもを縛ってそれにつかまって、村中聞こえるほどのものすごいでかい声を出して私を産み落としたのだとよく聞かされたものでした。ハンカチ一枚口にくわえていればよかったのにと後悔したとも。次男、長女の出産ではどうやらその教訓は生かされたらしい。
遠くなる記憶の中でそのことを思い出しながら孫の出産を応援しようとしたのでしょう。ちょっと胸に迫るものがあります。ともかく母の記録のひとつとしてここに書き留めておくことにします。

さっちゃんへ

ハンカチ一枚口にくわえていたら大丈夫
私はいよいよじんつうになったら
ウオ〜ウオ〜とわめいて村中きこえる様なもうじゅうみたい声を出したけど
ハンケチ一枚口にくわえていたら大丈夫
(私の)母は子もたずでだれもおしえてもらえなかったので
三人の子どもを家で生んだの
柱からひもをひっぱって口にハンケチをくわえて
ヨイショヨイショと
あなたは病院で生むんだから
何にも心配はいらないよ
ともかく
あなたと赤ちゃんと
オリンピックせん手になったつもりで
オリンピックだと思ってがんばって
はじめてのお産はオリンピック


  1月5日(木)
北陸・東北では記録を塗り替えるような大雪に見舞われています。北極をとりまく偏西風の蛇行が大きく日本上空にさしかかって北極からの寒気がまともに大陸から運ばれてくるということらしい。
大雪で民家が押しつぶされたというニュースも聞かれました。腰が痛くなければボランティアで雪下ろしに駆けつけたいくらいです。
湿気を含んだ雪の重さはとにかくハンパではありません。かつては何度も屋根に登って雪下ろしをした経験から言っても、雪を下ろす作業と同時に、下ろした雪をどう始末するかが大変です。雪の捨て場がなくなってしまうのですからどうしようもありません。
雪国のみなさん、けがをしたり身体をこわしたりしないようにくれぐれも注意をして除雪にあたってください。

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昨日KOIZUMI首相の年頭の記者会見がありました。またまた靖国参拝について妄言を繰り返しています。本当に恥さらしという他ありません。
彼はその中で「理解できない」を4つ連発しています。
第1。「一国の首相が一政治家一国民として戦没者に感謝と敬意を捧げる、哀悼の念を持て靖国神社に参拝する、2度と戦争を起こしてはいけないということが、日本人からおかしいとか、いけないとかいう批判」は理解できない。
KOIZUMIさん、祀られているのは戦没者一般ではなく当時の政府の方針にそって行動した軍人・軍属だけでしょう。戦争遂行に「功績のあった」A級戦犯を含む人たちだけでしょう。しかも靖国神社はその人々を”英霊””軍神”として合祀・顕彰しているのであって、哀悼の誠をささげるような施設ではないのではありませんか。どうぞ軍事博物館「遊就館」のホームページをのぞいてみてください。何と書いているのでしょうか。
アジア諸国への侵略など全くなかったという立場をとってあの侵略戦争を賛美し続ける神社の前で、2度と戦争を起こしてはいけないと誓うこの論理破綻。この自ら演じる茶番劇を「理解できない」という一言で片付けようとするずるがしこさ。頭をまず取り替えることから始めた方がいいんではないですか。
実は彼はそのことをよく知っているのでしょう。知っていいるが故にこれ以上言うとボロが出るから、責任を国民になすりつけて「理解できない」と片付ける。これはもうファシズムの手法ですね。
第2。「まして外国の政府が一政治家の心の問題に対して靖国参拝がけしからんという」ことが理解できない。
一国の首相が侵略戦争賛美の特定の神社に参拝することが心の問題なんですか。へえ〜〜〜〜!! 
現実に今なお天皇を頂点とする軍国主義体制下の日本を賛美し、A級戦犯を合祀し、アジア諸国民に対しては何ら加害意識も持たないこの神社に参拝し続けて国内外の批判を受けてなお個人の「心の問題」と言い続けるのですか。
心の問題というなら、あの戦争下でちょっとでも戦争批判の意見を持っていた人たちをアカ・非国民として徹底的に弾圧したことについてどう言うのでしょうか。良心の自由、内心の自由を守ろうとして弾圧され命を失った人たちは「死んでも」靖国神社に祀られることはない。
現在なおその残滓は残っている。大企業のもとで思想差別がつづいているのをどう言うのですか。学校現場で国旗国歌問題で教員を処分するのは「心の問題」に対する重大な蹂躙行為ではないのですか。
こんな単純なことが理解できないならさっさと首相をやめなさい、と何度も私は忠言してきましたよ。そんなに行きたいなら、議員も辞めてさっぱりしてから靖国神社で寝泊まりして毎日参拝すればいいんです。
第3。「精神の自由、心の問題について政治が関与することを嫌う言論人、知識人が私の私の靖国神社参拝を批判する」ことも理解できない。
一国の首相が靖国神社に参拝することは個人の心の問題ではなく政治の問題ですから批判するのは当たり前ですよ。だからさっさと議員を辞めて靖国神社に寝泊まりしなさいって。
第4。「まして外国政府が心の問題にまで介入して外交問題にしようとする姿勢」も理解できない。
中国や韓国をはじめとするアジア諸国、さらにはアメリカが外交問題だと認識しているのにはきわめて強い理由・背景があります。日本の侵略行為によっておびただしい被害を受けた当事者のその苦痛・悲哀・怒りなどに寄り添えない限りは外交問題としていっそう深い亀裂を生み出していくでしょう。頼りにするブッシュ政権からさえ批判されている始末ですから、政治・外交面でアジアの孤児・世界の孤児の立場に自らを追い込んでいくのは時間の問題。
日本の主権者がこの首相を批判できないとすれば、アジアの諸国民から私たちも同類と見なされても仕方がなくなってしまいますね。
アジアの各国が首相の参拝を批判しているから反対するのではなく、日本の圧倒的多数の有権者が(個人として靖国神社参拝に行こうが行くまいが)「首相の靖国参拝」という問題に断固として反対しているという状況を作り出せない限り、政治的にはあの戦争に対する歴史修正主義がおおっぴらに公認され、中国・韓国との対立を深める世論が巧妙に誘導され、大きな「コンセンサス」として形成される結果に必ずつながっていくでしょう。そのときはすでに遅い。


  1月4日(水)
昨日にひきつづき読んでいたRiverbend Blog。今日はまだ見ていなかった昨年11月17日の記述の中にあったリンクをたどってイタリアニューステレビ局Rainews24が昨年11月9日にで放送したドキュメンタリー番組の映像を見ていました。この番組では、2004年11月の米軍によるファルージャ攻撃で化学兵器(白燐弾)が使用されたこと、また攻撃対象には一般市民も含まれていたことを元米兵の証言などから立証したとコメントがついています。
英語しか使われていないので、私としては断片的には分かるのですが、全体的に意味不明。リスニングの能力が全くないこと痛感しつつ、しかしこれは誰かに頼る他はありません。私と同じ言語能力の人のためにも是非英文と日本文のリストを提供してください!!。

Riverbendの当日の記録はその映像を見た印象を生々しく伝えています。言葉はわからないなりに私もアメリカのファルージャ攻撃がどれほどのイラクの民間人を標的にし無差別に殺しまくったかを想像することができます。
性別もわからないくらいに黒こげになった遺体。ゆがんだ骨。幼い子どもの死に顔。ヒロシマ・ナガサキが重なって見えてきます。見たくなくても見ておくべき映像であることは間違いありません。

ドキュメンタリー番組の映像


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ええ〜〜・・・・誤解のないようにちょっと書いておきますが、いつもこうしたシビアなことばかり考えているわけではないんですよ。当然ですけど。
夕方から妻がボーリングの初投げに出かけたので私は母を寝かせたあとテレビの前で陣取って長時間番組を楽しんでおりました。
まずですねえ、「さんま・玉緒の夢をかなえたろかSP」ではある女子高校生の宮本文昭との夢の共演が出色でしたね。懸命にオーボエの練習をする彼女の初々しさは何とも言えないすがすがしさを感じさせましたし、宮本さんの「2007年3月でオーボエ奏者を辞める」というショッキングなしかし決然としたリタイア宣言を聞いて考えるところがありました。
続いてイチロー選手の出演した「古畑任三郎ファイナル」では”俳優”イチローの面目躍如。田村正和と張り合う主演級の役どころですからすごいですねえ。イチローのファンにはたまりませんね、これは。
殺人事件のなぞ解きとしては初歩的な設定でしたが、いつもの古畑節が少なかったせいかイチローの存在感が光っていました。それにしても彼の立ち居振る舞い一つ一つが役者として様になっているのですからたいした人物ですね。思わずうなってしまいました。
あとでフジテレビのホームページで彼に対するインタビューを読むと「やっぱり、あれだけ見ていると、古畑さんが近づいてくるのを見ただけでシビれましたよ。感動しました。・・・・ちょっと震えましたね」と応えている。でも一番心に残るのは、この番組にでる条件として自分の野球での成績(最低でも一番打者として打率3割・ヒット200本・30盗塁・100得点)を挙げているところです。
再放送があったらまた見てみたいですねえ。


         この写真、フジテレビ・ホームページよりちょっと拝借しました。


  1月3日(火)
今朝目をさまして外を見ると突然の雪。すでに数センチの積雪があってどんどん降り積もっています。幸い昼頃には止んで10センチ程度の積雪ですみましたが、一端圧雪になると日陰ではほとんど融けないので早めに除雪しておかないといけません。どうやら山沿いでたくさん降ったらしく、富山に電話して聞いたところではむこうはそれほどでもない様子でした。

息子が午後2時頃に帰っていき、また平常の暮らしにもどりました。昨日今日と除雪以外は全く外に出なくて頭に霞がかかったようになっています。
31日から1日、2日とテレビやビデオを見たりして過ごす毎日だったのでちょっと正月ボケ。そこで夕方から2時間ほど少し前から気になっていたブログ・サイトをのぞいてみました。
TUP Bulletinの速報で知ったバグダッド在住の24歳の女性リバーベンドによる「バグダッド・バーニング」というブログです。
過去の記録はすでにある程度まとめられてアートンから邦訳が出版されているのでご存じの方もいるかもしれませんね。私の手元に届いたのは昨年12月後半の日記だけだったので、過去のブログを探し出してずっとさかのぼって読んでいたのでした。
原文は英語。2003年の8月から2005年末までの記録がアップされています。そのほとんどは日本のリバーベンド・プロジェクト(翻訳家、NGO活動家など9人で構成されている邦訳プロジェクト)によって翻訳されて日本語で読むことができます。

Baghdad Burning(英語・オリジナル)
バグダードバーニング by リバーベンド(日本語・翻訳)

現在のイラクが日本で紹介されている情報といかにかけ離れているか、私たちの知らないことがいかに多くあるかを思い知らされます。また普段のイラクの首都のたたずまいや習慣や人々の暮らしに触れることもできる貴重なデータともなっているし、何よりイラクの教養のある一人の若い女性の目から自国の様子を見たすぐれたルポにもなっています。多分、私たちの「イラク人」に対する「思いこみ」のようなものがほとんどアメリカや日本のマスメディアによって作られた虚像であることも知るでしょう。是非ご一読を。


  1月1日(日)
みなさん、新年おめでとうございます。
厳しい寒波の中で暮れた2005年。迎える2006年は果たしてどのような年になるのでしょうか。
大きな天災・人災が相次いだ昨年でしたが、それらからの教訓を生かすことができるのかどうか。
景気が上向きといいつつ儲かるのは大企業だけという構図にメスを入れることができるのかどうか。
米兵のひき逃げにも手をこまねいているしかない屈辱的な地位協定を持つ安保体制をそのままにしておくのかどうか。考えれば「人間らしく生きる」ための課題は山のようにありますね。
私としてはそれらの一つ一つを根源からていねいにとらえ直し「還暦」にふさわしい年にしたいと考えています。

さて、今も書いたように今年はついに「還暦」という年を迎えます。体力の衰えをひしと感じるこのごろなのですが、知力・意欲の減退を感じ始めたら終わりですから、いろんなことに好奇心を燃やして可能性に挑戦し続けたいですね。問題は時間がたくさんあっても問題意識や人とのつながりが希薄になればそれだけ時間の密度も薄いものになってしまうだろうということ。

このお正月は息子が池田に来てくれてちょっとにぎやかになりました。何を話すというわけでもないのですが、ただ来てくれるだけでうれしいもんですね。家族というのはそんなものでしょうか。
母は幸い病気もせず何とか越年。次第に手がかかるようになってはいるもののその分ショートステイ先の職員のみなさんやヘルパーさんの助けを得て人並みに暮らせるのはうれしいことです。
さらに今年の早春には新居の着工という頭の痛い課題をかかえて新年の一日をスタートします。

扉の写真を見て「あれ?今年はネコ年?」と思った人がいたかも。実はこれは我が家の飼い猫。「はる」と名前をつけました。もうすっかり家族の一員です。どうぞよろしく。




"Truth" by Mr. Blue Piano Man


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