仲井真弘多沖縄県知事定例記者会見より 2013年11月1日

NHkの島田です。
普天間に関して知事は先ほどから実現可能性ということをおっしゃいました。知事が東京に行かれた際の取材で「辺野古がだめなら固定化しかない」という声が聞こえてきたり、そのような懸念が感じられます。昨日末松さんも会見の中で、「移設がすすまないのであれば固定化することを 懸念している。その中では辺野古は選択肢の1つではないか」とおしゃっていました。このままいけば固定化するのではないかということについてどのように思っていらっしゃるのか。辺野古の承認・不承認を判断される際に、固定化を防ぐことが最も重要なのか、名護市の民意を重視されるのかいろいろ判断の基準はあるが、知事としては何を最も重視されるお考えなのでしょうか。

仲井眞知事
政府のどのスジの方のご見解か知りませんが、固定化ということの意味をみんな軽々にお使いになるのは、自分が無能だと言う以外の(何物でもない)表現なんですね。もしそういうことを重要なポストにある方がおっしゃるとすれば何をか況んやで。(普天間では)上から同盟国の機材がおっこちてくる、場合によっては惨事になりかねない・・・東京でいえば銀座4丁目にみたいなものですよ。民家がぎっしりになっている青梅街道の真ん中でやるような状況ですよ。そういうものを「固定化する」という発想・言葉がでてくるということ自身が一種の堕落だと思うんですよ、政治家としての。とんでもない話で、国民の生命・財産についてフィージブル(feasible 実現可能な、採算が合う)かどうかを頭においてきちんと決めていくべきで、その原点に疑問を持たれたのでは信頼できる政治じゃないでしょう。それを避けるのは原点ではありませんか。それをイージーに口にされる人がいたとすれば、その人はその任においちゃだめだというくらいに問題ある発言だと思います。これ(固定化)がありうるんだという発想があるとすれば、とんでもない話です。基地問題がますます激しくなっていきますよ。なぜなら自分たちの本来の仕事を果たさないんだから。そんなことを考えること自身がおかしな話ですよ。 能力に限界があってどうにもならないといったときにどうするか、そんなことまで考えたことないんですけどね,私は。ですが、これは当然政府の関係者がしっかり取り組む、そしてアメリカ政府が取り組んできているテーマであって、そこに疑問を持つのはとんでもない話だ。だが、あまりに無能であるとすれば、当然そういう事態もありうるかもしれないが、そんなことは実は考えたこともないんです。実は。

知事 2番目・・・何でしたっけ。

記者
知事として何を最も重視されるか。

仲井眞知事
ここは非常にいい点を突かれている。このあたりが、自分の頭の中でのやりとりなのだが、選挙を通じての結果が民意だと考えるとすれば、辺野古についてのあれが問われたときに、投票権を持っている人々の意向はこうだ、辺野古賛成、辺野古反対というものを踏まえたものだとすれば、その点についての判断も重要ですし、一方でさきほどあってはならないと申し上げましたけれど、マネージできる能力がなくなってきて、そういう流れにならざるをえないことになったとすれば、末松さんのコメントに「座視できない」というのがあったけれど、名護市民の勇気ある判断を話されたという思うのだが、そういう可能性や流れが出てくるとすれば、またそれを否定できない面もありますから、ここが沖縄県民にとって頭を悩ませるところです。両方重視しながら適切なところが見つかるかどうかというところだと思います。