21日に先発のトラック隊の一行が、女川町の商工会へ義援金を届けたのはその日の午後。池田町の商工会長のメッセージをいっしょに持っていってもらえばよかったのですが、持っていたのは後発の私。結局土日にかかって渡すことができず持ち帰ってしまいました。それを今日電話した上であらためて郵送、ようやく肩の荷がおりました。
また、物資収集会場のスペースゼロにあった段ボール箱をMさんと運び出して、会場も元通り。いろいろと片付けるべき仕事があって、なかなか落ち着かない毎日です。
とはいえ、少しずつは目が我が家に向いてきています。午後からは我が家の大量のゴミも処理場へ運んでちょっとすっきりしました。全く手つかずに放置してあった我が家の庭も、明日からは徐々に片付けて、あまり恥ずかしくないようにしなければと思っています。
タマネギを植えるために苗は買ってあるのに、これもそのまま。お天気が続くようだし肥料も買ってきたので、明日は耕耘機を畑に持って行ってうえつけの準備をすることにしましょう。
冬が近づくと、どうも憂鬱になります。というのも、受験生とくに高3生のおつきあいで、どうしても大学入試問題を解かなければならないからです。塾に勤めていれば仕方のないことなのですが、割と時間の余裕のある2次試験よりも入試センター試験の問題を解いていて、ものすごい違和感を感じることが多くなっているのです。たまに解いているから余計にそう思うのかもしれないのですが・・・。
時間さえあれば、大変いい問題だと思うものがほとんどです。しかし、60分という限られた時間の中で一体生徒の何を見ようとしているのか、さっぱりわからない問題にときおり出くわします。
明日生徒にやってもらうのが、2009年度の数学UBの問題。実際の平均点は50点。この時期に練習としてやってみれば、多分現役の目の前の生徒(中程度の進学校)なら30点から40点というところでしょう。松本深志あたりでも、上位は80〜90点はいるかもしれませんが、平均点では60点には届かないのではないですか。
大学入試センターのホームページで、「センター試験」の方針を見ると次のように書かれています。
大学入試センター試験は、大学(短期大学を含む。以下同じ。)に入学を志願する者の高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的とするものであり、国公私立の大学が、それぞれの判断と創意工夫に基づき適切に利用することにより、大学教育を受けるにふさわしい能力・適性等を多面的に判定することに資するために実施するものです。
問題をつくる大学の先生たちも結構悩んでこれを作っているのでしょう。苦心の跡は随所にみられます。しかし同時に、過去とは異なるオリジナルな力作を作ろうというあまり、「方針」から全くずれて受験生をただいたずらに苦しませる出題になることも相当にあるのです。
2009年度本試の第2問から第4問はそのような問題です。これらが「基礎的な学習の達成の程度を判定」するにふさわしい問題かどうか、現場で教えている教師ならすぐにわかることです。高2までにすべての課程を終えて、高校3年で入試対応の演習をみっちりやっている一部の「進学校」の生徒なら、60〜70点とることは容易でしょう。それでも本番となるとそう簡単に高得点は取れない。
上にあげた問題は、ほとんどが2次型の問題であって、時間を十分に与えてよく考えさせ、それなりに熟考した答案を書かせるのであれば大変面白い問題です。しかし、時間内でこれらを解かせてどんな力を見るのでしょうか。全く理解に苦しみます。生徒の力を「多面的に」見るどころか、単に選別するだけのためのテストに成り下がっています。
こうしたテストが延々と続けられているこの国の異常さを、文科省も地方の教育委員会も学校現場も見て見ぬ振りなのか。それとも矛盾を感じながらも、今日の最善策だと思って思考停止に陥っているのか。そもそも高校3年間の数学(他の教科・科目も同様です)をたった60分のテストで評価する恐ろしさ。
そうですね、私なら次のように提案します。その年度のセンター試験をすべての高校教師に受けさせる。もちろん誰がどれだけの点だったかなど公表する必要もないことですから、結果だけでよい。その結果と生徒の結果とを見比べてみれば、とても面白いことが浮かんでくると思いますよ。どうすればいいのかを、高校側も大学側も真剣に考え始めるのではないでしょうかね。来年度からやってみてはいかがですか。
※後日談ですが、29日にこのことを高校3年の生徒に話したら、「そうだ、そうだ。やらせてみよう」「できが悪い先生は辞めさせよう」「大賛成」などという過激な発言を、しかも大声でしていました。