この「ほたる鑑賞会」というのは、名称はともかく数年前から行われてきた恒例のイベントです。
滝沢地区では、全国のどの地域でもそうだったようにかなり昔はホタルの飛び交う田園だったのですが、農薬の使用、排水路の整備、下水道の普及などによってホタルの住む環境が奪われ、緑豊かな田園地帯である池田町の農村部でも全くホタルが姿を消してしまったのでした。
しかし、今から10年少し前あたりから、少しずつホタルが復活。村山さんご夫妻の「産卵かご」を使った意識的な努力もあって、少しずつ数を増やしてきたのです。
そうした個人的努力に励まされて結成されたのが「滝沢ホタルを守り楽しむ会」。現在では40名弱のメンバーになった会のみなさんが、排水路の泥上げをしたりカワニナの養殖池を作ったりして環境整備に力を入れてきたのでした。
実はこの集落のすぐとなりが「花見」集落で、ここではホタルをさらに意識的に養殖し、毎年盛大に「ホタル祭り」を行って町おこしに貢献しています。
滝沢では、そうした方向より「ホタルが自然発生できる環境をつくること」が重要だという認識にたって環境整備に力を入れてきたのです。
そうはいっても、当初力が入っていた整備作業も、それに携わる人たちが高齢化し、年とともに活動の低下が見られることも事実。公民館活動はそうした面もしっかり見据えて、単にホタルをみておしまいということにならないように資料なども用意し、今日を迎えたというわけです。
数日前に聞いた話では、ホタルが10数匹散見される程度で、「いったい今年はどうしたかい」という状態だったようですが、今日養殖池付近では70〜80匹のホタルが美しい光を明滅させながらフワリフワリと飛んでいました。「隠れたスポットだね」といいつつ、参加した皆さんはなかなか見られない光景に満足そう。世話をしてきた村山さんも実にうれしそうでした。
公民館活動の次の予定は7月20日(日)に行う「防災講座」。2011年3月に被災した栄村から松尾氏を招請して講演会を行うのです。昨日の「ホタル鑑賞会」の直前に役員のみなさんにチラシの最終案を示して確認をとり、明日から全戸配布や行政、議会にも働きかけることにしました。次がそのチラシです。画像にPDFファイルがリンクされています。