各地での被害の大きさ、被災者の苦難を見るにつけ、この国の「国としての」対策のお粗末さに愕然とします。
安倍首相、総理大臣官邸で開いた豪雨非常災害対策本部会議で「各種対応に万全を期す」と述べましたけれど、テレビで聞いていた限りでは「漫然を期すよう」としか聞こえなかったなあ。
たとえば、かつて女川で支援に出かけたときに現地で泊まった快適なトレーラーハウス、もしこれが1万台くらいも全国で準備できていれば、運転手の問題はあるにせよ、高齢者や子ども達など守るべき弱い立場の人たちを優先的に収容し命を守ることが出来る。
また、トレーラーハウスまでは行かなくても、国際基準(スフィア基準=sphere standard)にもとづく大型のテントと快適なトイレとシャワーが大量に用意できれば、「ソマリアの難民キャンプより悪い」(野口健さん)日本の避難所生活を大幅に改善できるのです。これはその気になればすぐにでも出来る。(この基準とスフェア・プロジェクトのことは以前触れたことがあります)。<下の写真はNHKのサイトから>
予算??イージス・アショアなんて不要でしょう。その分をそっくり回せばよろしい。
当初2基で2000億円と言っていたものが、実は「総額6千億円以上となると試算している」(産経ニュース)というのですから開いた口が塞がらない。
私たちは、テレビでみる避難所が「当たり前」という感覚に慣らされてしまっています。そうではないことをもっともっと知るべきですね。たとえば4月に放映されたNHKのweb紹介のサイト(またはこちら)を見てみましょう。
テントの広さ、トイレの快適さなど、野口さんが熊本地震の際に開設したテント村の様子を見れば、それがすぐにでも実現可能であることがわかるでしょう。
段ボールベッドは先の西日本水害の避難所でも使われていることもテレビで見かけるようになりました。しかし、依然として避難所は避難所、私たち自身も貧困な発想から抜け出す必要がありますね。
沖縄にいる妻が、夜はあまりの暑さで熱中症になりそうだとボヤいていました。あと3日もすれば、涼しい(?)長野ですから、くれぐれも水分補給をしっかり。
その沖縄では、翁長知事がようやく埋め立て承認の撤回に踏み切る決断をしたとの報道(琉球新報号外)がありました。しかし、このニュースは台風の陰で一般の本土メディアからはほとんど無視。
キャンプシュワブ前では、政府・防衛局の横暴ぶりはいよいよエスカレートしています(下の写真は北上田さんのブログより)。
隙間の幅が1メートルほどしかないため、機動隊が排除しようとしても以前のようにはできず、彼らもかわいそう。それでも暴力的な排除は容赦なく続く。歩道の占用の目的が「歩行者の安全確保のため」というのだから、設置した防衛局のアホ面が見たい。2月の私の現地報告と見比べてみてほしい。いかに異様な弾圧体制で臨んでいるのかがわかります。