今朝は恒例の池田町内いっせいの川ざらえ。水路の水を止めて、秋から冬にかけてたまった土砂やゴミなどを取り除く農村ならではの一斉作業です。冬は近くの人でも外で会う機会が少ないので、本当に久しぶりに会う人も結構たくさんいました。
いつもパソコンの故障などで声をかけてくれるYさんの顔も何ヶ月ぶりか。さっそく、ウィンドウズ7から10にしたが、いまいち調子が良くないので見てくれというので、午後からお宅まで出張講習。
ご本人はパソコンでカラオケを練習したいというので、YouTubeの動画の中からお好みのものをえらんで「お気に入り」に入れてあげました。ご満悦の様子でさっそく何曲か歌っていましたっけ。
昼前に畑に行く途中車の中でニュースを聞いていたら、安倍首相の防衛大卒業式での訓示の内容を伝えていました。それを聞いていて唖然。例によって
産経ニュースには全文が載っておりましたので改めて確認しました。
彼の訓示の特徴はこうです。
まず、自衛隊は過去様々な局面で積極的に活動し「平成は世界を舞台に、その平和と安定のために自衛隊が大きな役割を果たした時代だった」、そして自衛官として「国民のための自衛隊、世界の平和と安定に貢献する自衛隊、そのさらなる進化に向けて時代の変化に目をこらし、日々自己研鑽に励んでほしい」と檄をとばすのです。
自国の平和と安全ではなく、情勢は「どの国も自国の安全を守ることができない時代になってきた」のだから、「国民のための自衛隊、世界の平和と安定に貢献する自衛隊、そのさらなる進化に向けて時代の変化に目をこらし、日々自己研鑽に励んでほしい」というわけです。
その後です。さらに重大なことを安倍首相は口にする。
「今この瞬間も、これまでとは桁違いのスピードでわが国の安全保障環境は厳しさと不確実性を増している」。また、周辺国の軍事技術は
質的に格段の進歩を遂げ「もはや今までの延長線では対応できない、陸海空、従来の枠組みにとらわれた発想のままではこの国を守り抜くことはできない」と情勢認識を披瀝します。
そして、いよいよアベの本領発揮の部分です。
「新しい防衛大綱の下、宇宙、サイバー、電磁波といった領域で、わが国が優位性を保つことができるよう次なる時代の防衛力の構築に向け、今までとは抜本的に異なる速度で変革を推し進めていく」日本国憲法の歯止めなど歯牙にもかけず、中国、ロシアなどに対しても「優位性を保つ」防衛力というのですから、これはまた信じがたい大軍拡の腹づもりを国内外に発信してしまった。こうなったら出てくる言葉は「アベ、シンゾー」しかない。
外相も、いちおう反対とはいいながら、人口減少期にはAI兵器なども「考慮に値する」というのですから、宇宙にまで手をのばし、電磁波まで手を出し、さらにはAI兵器にまで手を出すということになりかねません。それもこれまでとは「抜本的に異なる速度で変革」するというのですから、これはアメリカも大喜びでしょうに。どんどん兵器を購入してくれるのですから。
自衛官に対して、「この戦略に魂を入れるのは諸君だ。その矜持をもって自衛官としての任務を全うして」ほしいと号令をかけるのですから、「おいおい、そんなこと防大では聞いてなかったぞ」と、卒業自衛官もさぞ複雑な気持ちだったのではないでしょうか。
このアベの訓示には、どのように東アジアの緊張を緩和し、平和の仕組みを構築するのかという視点はゼロ。というより、そんな仕組みを構築することなど眼中になく、ただ中国・北朝鮮に対抗できる軍事大国にしたいという野望をあけすけに語ったにすぎない。自分では「かっこいい」と思って得意になって演説してるんでしょうね。
これこそ戦争と亡国の道です。歴史に学ぶことのない首相は一刻も早く退陣願わないと、青少年の未来はありません。
世界では、地球温暖化への対策の加速とこれを妨害する勢力への批判をこめて、高校生たちが街頭に出て声を上げ始めているではありませんか。自分たちの未来は自分たちが決めるという決意とともに、現在の大人たちの政治によって塞がれてなるものかという憤りも当然含まれているはずです。
スウェーデンの少女グレタ・トゥンベリさん(16才)がはじめた国会前での座り込みを契機に全世界にたちまち広がった地球温暖化阻止の運動。
共同通信の記事には生き生きとした青年達の素顔が写っています。
ベルギーでは2月21日「地球温暖化対策での政治家ら大人の行動は怠慢だとして抗議」し高校生ら1万人がデモ(
共同通信)。
3月1日にはドイツ・ハンブルグで高校生ら3000人がデモ。3月15日には120カ国2000カ所以上に賛同の輪が広がり、
フランスでは2万9千人がデモ、アメリカでも1000人。日本ではちょっと規模は小さいけれど、京都(100人)や東京(130人)で温暖化対策を求める行進が行われたとの
ニュースがありました。
昨年9月の国連での地球温暖化対策「パリ協定」の行き詰まりに抗議し、有効な対策を求める国際的な運動の高まりが背景にあると私には思われるのです。このときは高校生だけではなく、広範な人々が街頭に出て「地球を温暖化する天然ガスや石油、石炭から再生可能エネルギーへの転換の加速と、気候変動によって過酷さを増した異常気象や海面上昇の影響を最も強く受ける人々の保護」(
AFP通信)を訴えました。
今回の高校生の運動は、そうした声を受けて次世代の若者が自らの未来を自分たちの手で開かなければ取り返しがつかないという声の結集でもあるでしょう。
大人たちのなすべきことは、彼ら高校生たちの声をよく聞き、政府に対して有効な手段を早急にとることをともに求めて行動に立ち上がることですよね。