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  10月31日(水)    
午前中は歯医者。2本目の虫歯の治療です。親知らずが一本だけ残っていて、あまりに奥にあるものだから歯ブラシが届かず、いつの間にか歯茎の上部分が虫歯菌に侵食されていたのでした。
私のような戦後すぐの生まれの世代は、子どものころに歯ブラシの指導など受けたこともなく、ただ歯の表面をごしごし磨くものだと思いこまされて大人になりました。それまで何度も歯医者にかかっても、歯磨きの指導などということは全くなく、ただ治療するだけ。
ところが40代後半になってはじめて歯科医で「歯磨き指導」なるものを受け「目からウロコ」でした。歯周病を防ぐために歯ブラシの角度、圧力などを丁寧に教えてくれ、何度も歯医者で「実習」をさせられたのです。
しかしそれでも、長年の習慣は消えない。ついに60を過ぎ、今となってようやく歯の大切さが実感されてきているのですから困ったものです。
レントゲンの写真を見ると、ほとんど治療して埋め込んだりかぶせたりした金属ばっかり。その中で右下の親知らずが一本浮き上がって写っていました。相棒(右上の親知らず)が無いために、にょきにょきと出てきたのでしょう。 「相棒」ってのは大事なもんなんですね。
どこかでのたれ死にしても、これだけ特徴のある歯の並びでは、すぐに私と特定されてしまうでしょう。よろしく。

さて、今日はMNEMOさんがまた東京からやってきてくれる日です。あまり接待が過ぎると窮屈さが増しますから、今後は自然体で対応することにいたします。とはいえ、たとえば昨日仕入れたサンマとか、芋とか、野菜とか、とかく秋は食べるものについては豊かですから、一緒に楽しむというのが正解。MNEMOさんも、それは了解してくれることでしょう。
問題は生徒たち。MNEMOさんから、あらゆる知識と英語への見方を吸収してほしいものです。
塾のオーナーも大変よろこんでいて、「今後ずっとやってもらえることってできないだろうか」と、本気とも冗談ともつかない提案。私も悪のりして「安曇野に引っ越したら??」・・・MNEMOさん、さすがに「ギョッ」となっていました。



  10月30日(火)    
午後2時過ぎ、予定より早くサンマが届きました。さっそく予約してくれたみなさんに連絡し、夕方5時前には完全に手渡しを完了することができました。
昨日もたくさんサンマがあがったということで、女川から発送してくれたのが夕方5時頃。今日の2時にもう到着するのですからすごい。確かにちょっと小振りですが、きれいな魚体には感動です。
今日、池田町のあちこちでサンマを焼くにおいがしたら、女川のサンマです。


さっそく刺身と丸焼きにしてこれからいただきま〜す。お隣さんが炭火を起こして庭先で焼いてくれました。ノラネコがねらっているのは間違いない。我が家のネコもめずらしく刺身のアラをムシャムシャ食べていました。みなさん、秋はやっぱりサンマです!!



  10月29日(月)    
夕方になって急に冷えてきました。もう暖房が欠かせません。
昨夜から胃痛に悩まされて、夕方までほとんど食べられない状態に。原因は、昨日たべたナメタケかと思われましたが、妻は何ともないと言うし、今のところ不明です。
夕方にはだいぶおさまってきたので、明日からは食べられるようになるでしょう。直ってくれないと明日届くサンマが食べられない!

臨時国会が始まって野田首相の所信表明演説がありました。途中まで聞いていた(しばらくして妻がブチッと切ってしまった)限りでは、空疎な言葉が泳いでいたという感じでしたね。
たとえば、オール沖縄の反対を無視して沖縄普天間基地にオスプレイを強固配備しておきながら、「普天間飛行場の移設をはじめとする沖縄の基地負担の軽減に向け、全力で取り組んでいくことを改めて誓う」はないでしょう。
「日本経済の再生に道筋を付け、雇用と暮らしに安心感をもたらすことは、野田内閣が取り組むべき現下の最大の課題だ」・・・なるほど。
今日の「しんぶん赤旗」一面トップは「日本IBM この非道」という見出しでした。そこには目を疑うようなことが書かれていました。
ある日突然解雇を通告し、そのまま労働者を職場から締め出す「ロックアウト解雇」なる手法が堂々とまかり通っているというのです。
会社は、根拠も示さず「業績不振」を理由として解雇を通告、その日からもう会社に入れて貰えないというすさまじさです。「ロックアウト解雇」なる言葉、そんなのがあったなんて初めて聞きましたよ。
ひところIBMといえば、IT産業を牽引する巨大企業でそれなりのステータスがあったものです。アップルもCPUの生産をIBMにするかモトローラにするかなどという時期があり、また日本向けのパワーブック2400Cの開発・製造を受け持ったのがIBM社でしたから、昔からずいぶんとなじみが深かったのですが。
「現在、電機大手企業で面談を繰り返して労働者を精神疾患や自殺寸前まで追い詰める退職強要が問題となっています。これは、日本IBMで4年前に行われた手法なんです」というのは労組IBM支部委員長のOさんの弁。現在1万4000人の従業委員を1万人に減らすという計画のようですから、次々とこうした手法がとられていくのでしょう。
民主、自民、公明などが労働法制を次々と「規制緩和」し、経営者に都合のよういように派遣切り、首切りができるようにしてきたのではありませんでしたか。「雇用と暮らしに安心感をもたらす」なんて白々しくて聞くに堪えません。解雇権の濫用を法的に厳正に処罰できるように対応するのが「雇用の安心」ってもんじゃないのでしょうか。ノダさん。



  10月28日(日)    
高3生は昨日からセンター試験過去問に入りました。まず手始めに2003年度入試の数学UBから挑戦。
50点はとってくれないかという期待もむなしく、二人ほどその半分くらいにしか届かず、ショックでした。センター試験は決して甘くないということを知らしめるために、あえて選んだということもありましたが、ちょっと薬がきつすぎたかも。
それにしても過去には大学の教員たちが時間の制限も考えず、無茶苦茶な出題をしたことがあったのです。このUBがよい例です。問題そのものは決して悪くはないのですが、計算がやたら複雑。この年のTAとくらべるとよくわかります。
ここしばらくは何点とれるかではなく、自分の弱点がどこにあり、1つの問題にアプローチするにはどんなことを身につけていなければならないのかをしっかり学ぶために問題を利用するという態度で進めてはいるのですが、生徒たちは勢い「点数」に気持ちが行きがちです。「よしっ」という気持ちが折れないように、しかし甘えは排除して問題に立ち向かえるように、これからしばらくは私も生徒たちもそうした緊張の日々が続きます。

私が女川からサンマを取り寄せたいと思ったのは、去年食べたサンマの刺身の味、焼いたサンマの味が忘れられず、「今年も旬のサンマが食べたい」というのが何よりの理由です。そうすれば、多少とも女川の漁をしている人たちになにがしかの貢献もできるかもしれないとも思ったからでした。
私一人がよびかけても、300本くらいのお世話ができるのですから、いろんなところで、いろんな人たちがこうした取り組みをしたら、数万本、数十万本のサンマが全国で賞味されると思うのです。

ある人はメールで、「季節柄、秋刀魚と聞けば皆さん目が変わりますね」と10本注文してくれました。
おとなりさんに声をかけたら、「炭で焼くからいっしょにたべない?それに残ったら『つみれ』にして冷凍しておけばいいし」と夫婦だけなのに20本も注文。”さかなくん”じゃないけど「そんなにだいじょぶかい」と、こっちが「ギョッ」となりました。
大根がどこかで手に入らないかと知人に相談していたら、すぐに隣町から1本100円で入手できるように手配してくれました。一人じゃ何にもできないけど、力を合わせると何でもできるということですね。
ちなみに、広津ダイコンはテレビ効果もあってかすでに売り切れてしまっていた。残念。来年は広津ダイコンとセットで大々的に売り出しますかね。
50本〜80本を引き取って、まわりの希望者に広めてくれる中継人(サンマ伝道師)も3〜4人いて実に心強い。昨年つくりあげたネットワークが、十分に生きて機能していると思わされました。
今回は残念ながら、被災地支援ネットワークの取り組みとしてではなく、その有志の「サンマ食べたい」運動にしかなりませんが、今後はもっと規模をひろげて、さらに多くの人の力を借りてやりましょう。農村部では、トラック一台分サンマを仕入れることも夢ではありませんしね。サンマの頭や骨はネコにやってもいいし(我が家のネコは贅沢にも食わない)、土に返して有機肥料に変えてもよい。

朝6時頃から、予定通り雨。作物にはありがたい雨です。

そうそう、蛇足ですが、一体サンマってどう数えるんですかねえ?匹、尾、本??という質問のメールもありました。
私としては、カエルかネコじゃあるまいし「匹」じゃないだろう、「尾」にしては本体が長すぎて尾が見えないほどだ、あの形は「本」しかないだろうと思って、ずっと本で通してきました。
ネットで調べてみましたら、中央大学教授の飯田朝子先生が次のようにおっしゃっていました。
知ってました?私は経験的にはある程度は知っていても、きちんとした説明聞いたことなかったなあ。
生きている状態と死んだ状態では数え方が違うというのは、仏教的な影響か知らん。我が身も生きているうちは一人ですけど、死んだら一体。それと同じなのかな?

生きている状態では、魚類は「匹」で数えます。しかし、ひとたび水揚げされると、もはや生き物としてではなく、商品や獲物として数えられるようになります。釣りや漁の獲物としての魚は「尾(び)」で数えられることが多いのですが、商品や食料としての魚には、この段階で形状や性質に応じてさまざまな数え方が出現します。例えば、サンマやイワシ、タチウオといった細長い魚類は「本」、ヒラメやカレイなどの平面的な魚類は「枚」で数えます。(引用:「目からウロコ!数え方のナゾ」)



  10月27日(土)    
女川サンマの注文が好調です。200本仕入れる予定でしたが、朝には予約がすでに250本に近づき追加注文が必要になっています。
中継所をやって下さる方もいて、我が家をはじめ池田町の何軒かが、にわかに「鮮魚店」になりそうな気配。
注文先の女川「岡清」さんの話では、最近サンマがちょっと小振りになってきているということでした。ただ、値段は「相場」なので、たぶん100円くらいになるだろうというお話。
昨年、被災地支援の取り組みで販売したときは一本80円で出してくれたので、100円で販売することができました(それでも差額はすべて送料で消えた)。今回はどうなるか。とりあえず、120円で販売する予定で、もし利益があれば、被災地支援に使わせていただこうと思っています。

午前10時現在、すでに260本を超えました。よってあと100本追加(合計300本)注文します。
「ついでに大根もあったらいいね」という人がいました。それもそうですね。どなたか大根を提供(もちろん販売)して下さる方いませんかねえ。
地元の農家の方に現在問い合わせ中です。運がよければいい大根が手に入ります。

      10月27日(土) 午後1時 予約終了です!!

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妻はボーリングの試合で高知に続いて富山へ遠征。私は相変わらず家で留守番です。
お隣さんが、芋やネギがほしいというので、昼前一緒に芋掘りに出かけました。
大きな芋がごろごろでてくるのですが、「モグラ」に囓られている芋がかなりありました。掘ると空間ができていて、モグラ穴が続いています。数日前はまだ大丈夫だったのに、いよいよ食べ頃になったということでしょうか。
まだ一畝以上あるので、早く掘らないといけません。




件の野良ネコ、今日も「捕まえた」と思ったら、打ち付けた木を引き倒して、逃げ出した。ものすごい馬力。クソッ!補強して今度こそというようにしました。
どうやら力も知恵も向こうの方が上のようだから、こうなったら根比べです。



  10月26日(金)    
みなさん、耳より情報です。来週早々に女川から新鮮なサンマが届きます。
バラの会の仕事が終わって、おしゃべりをしているときにサンマの話がでて、思い立ったら注文時と、昨年も注文したお店に発注しました。
総数200本。一本120円くらい(現地では相場で100円くらいだそうです)。先着順で売り切れご免ということになります。新鮮ですから刺身にしても焼いても最高です。
10月30日(火)午後または31日(水)午前中に我が家に取りに来られる方のみの限定です。ご希望の方は早めにお知らせください。私のホームページトップのメールを使って連絡OKです。

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ところで話しは全く変わります。
今年の5月頃、クレジットカードの番号が盗用され10万円以上の被害に遭ったことがありました。クレジットカードの利用明細を調べて、買いものをした記憶のない請求があったのです。
ネットショップに電話してもなかなか通じない。それで2ヶ月ほどかかり、やっと通じたと思ったら買い物の明細については知らせることができない、カード会社を通してくれと言われ、今度はカード会社を通して調べてもらってまた一ヶ月以上。やっと誰がどのようにカードをつかったのか判明しました。カードの番号をすぐに更新したのは言うまでもありません。
全く知らない人物の名前(名前、住所等はすべてわかっています)でデジカメが注文されていたのでした。場合によっては、その人も名前を使われた可能性も否定できません。いずれにせよ、身に覚えの無い買い物でしたから、間違いなく被害に遭ったということが確証できたので、カード会社の保険の適用を申請しました。今後は被害届を警察に出すかどうかです。
もしこれをお読みの方で、身に覚えのないカード利用があれば、直ちにカード会社に連絡し、原因を突き止め、泣き寝入りしないようにしましょう。

おそらくこの種の犯罪は全国的に多発しているのではないかと思われます。どこでどのようにカード番号が盗まれたのか今のところ不明です。Amazonやレンタルサーバーなどどうしてもカードを利用しなければならない場合がありますが、私としてはそれは必要最小限にして、ネットでの買い物はほとんど代引きあるいは銀行振り込みを利用しています。カード会社によると、ヤフーでの取引や楽天、アマゾンでの買い物などを引き金にカード情報の流出があるそうです。

コンピューターウイルスによる攻撃は、他人のパソコンを使った文書送付以外にも多様化し、数年前とは様相を異にしています。
ある情報によると、「ウイルスで乗っ取ったパソコンを、別の攻撃者に貸し出すビジネス」があったり、「ウイルス感染パソコンを、一定時間利用する権利を販売する」などのビジネスが生まれ、「犯罪組織などが参入し、ウイルスにまつわるビジネスは一つの産業を形成。組織化や分業化が進んでいる」のだそうです。
一昔前は、愉快犯的ないたずら目的が主流でしたが、この頃は完全な組織犯罪で「『ウイルス新時代』が到来している」と指摘しています。
その情報によると、最近のウイルス攻撃者の特徴は3つあるのだそうです。
第1は、従来は大量のウイルスを不特定多数に送りつけるというものでしたが、最近はターゲットを絞り(標的型へのシフト)、ウイルスのサンプルが入手できないようにするというもの。ウイルス対策ソフトの対応がそれだけ遅れることになります。
第2は、PCだけではなくスマホや工作機械の制御装置も標的になっていること。とくにAndroid搭載機器がねらわれていると言うことです。
第3は、従来はウイルスを使って情報価値の高いもの(クレジット情報など)を盗むというものでしたが、最近は「だまし」のテクニックがきわめて巧妙になっていること。機能をほとんど持たないソフト(ウイルス対策用の偽ソフト)を導入させて危機をあおり、有料サイトへ導いてクレジットカードの情報を盗むという手口が典型的です。
いずれにせよ、警戒を怠ってはいけない時代、PCやスマートフォンを詳しく知らないといけない時代になっていることは事実です。



  10月25日(木)    
夜は薄曇りでしたが、今朝は上天気。ちょっと靄がかかってはいるものの、冠雪の北アルプスも一望できて、MNEMOさんは大喜びでした。朝早くから車で池田を散策、一瞬一瞬でアルプスの景色が変化すると驚いていました。
10時前にMNEMOさんは東京に帰り、私はバラ園の作業に。
今年はバラ園南側に造成した土地に区画を切って、先々週菜っ葉の種をまいたのです。今日はその区画を石で仕切ってきれいに整備する仕事です。7名ほどが参加して、石を運んだり、整地をしたりして汗を流しました。
終わった頃には見違えるようにきれいに。来春はきっと菜種の花が咲きそろって黄色の絨毯になることでしょう。ただ、誰が蒔いたのか芽の出方がいささか不揃い。まあ、1年目だから仕方ないか。


先日来の泥棒ネコ、昨日今日は侵入している気配があるのに、餌にひもがついていると認識しているのか、それを引っ張って動かそうとしない。ほんのちょっとでも動かせばもちろん扉がバタンと閉まって出られない仕掛けがしてあります。確かに頭がいい。一度は引っかかっても、2度とかからないのは天性のカンですかね。
さらに、ネコの裏をかいて閉じこめる方法を考えないといけません。イタチごっこ、いやいや野良猫ごっこ。こっちは子どもの遊びじゃないんだ!!

東京都知事の辞職記者会見を聞いていて、ああ、この人もそれなりに(右寄りに)現在の政治状況にきわめて危機感を抱いているなと思わされました。
「保守政党の結集」というより、保守政党の極右化への「情熱」と言う意味では右に出る人はいないわけですから、橋下大阪市長とも呼応して「たちあがれ」はじめ、弱小政党、自民、民主の選挙目当て議員を集めることになるでしょう。いずれ民主党自体も瓦解し、自民党以上の極右政党が誕生する可能性も否定できません。
目先の新しさにとらわれて彼らに何らかの期待をすれば、日本の進路は大変危険な道に逸れていくことになる。そうした思惑を許すのかどうか、次の総選挙はますます重大な意味をもつことになると思われます。

石原新党、維新の会が次の総選挙でそれなりに票を集めれば、これは明白にこれまでの政治状況を一変させる新しいファシズムの潮流が形作られることになります。自民党は「石原新党は賞味期限切れ」などと強気なことを言っていますが、その実政策には大差がない。いずれ合流することも大いにあり得ることです。
これから5年間がまさに日本の進路にとって正念場の期間になるのではないでしょうか。その意味で、今後自分の頭で、石原新党の政策、維新の会の「八策」などの問題点、危険性、反国民性を洗い出してみる必要を痛感しています。

私が過去にときどき引き合いに出した本で、今から10年近くも前に出版されたものに森達也さんと森巣博さんの「ご臨終メディア」というのがあります。
なぜこれを思い出したかというと、昨日MNEMOさんがふと「森巣博はどうしているんだろう」と聞くから「最近はよくわからない。まだ博打を打ってるんじゃないの」と答えた一幕があったことを思い出したからです。
ラディカル(根源的)かつ刺激的な問い(素朴な疑問)を発する森巣さんには、いよいよ活躍してほしいところなんですが、どうも初期の対談からレベルが変わっていないか2番煎じになっているのでちょっと面白くない。日本のオピニオン・リーダーの一人として異彩を放つ人物であるだけに、奮起が望みたいところです。最近何してるんかなあ。本当に。
前置きが長くなりましたが、その本の対談では次のようなくだりがあります。自分の頭で考える際には、いろんな人の意見もきかなくっちゃね。

森巣さんが次のように発言します。

ルペン、ハイダーに「極右」の冠をかぶせる日本のメディアは、石原を決して「極右」とは呼ばない。いや、そればかりでなく、欧米の主要メディアが石原のことを、エクストリーム・ライトとかウルトラ・ナショナリストとか表現すると、欧米のメディアは石原慎太郎のことを誤解している、なんて弁護する。まるで冗談みたいな世界です。ちっとも誤解していませんよ。正しく理解しています(笑)。・・・・
レイシズムというのは、実は自分がレイシストであると自覚するところから、その是正が開始されるのですが、(自覚がないのだから)これじゃ、直しようがない。


これに対して森さんは次のように指摘します。

全体主義とは、構造的には無自覚な萎縮の集積です。だから、メディアや世相の右傾化という側面よりも、個が全体に溶け込んで帰属意識や排他性が強くなっていることのほうがよっぱど恐ろしい。「我々は今こそ自力で迫りくるものの排除に努める以外ありはしまい」との石原発言が支持されるのも、民族主義的思想や信条が背景にあるのではなく、治安社会への無自覚な希求がより強く働いているだけのような気がします。疑似ナショナリズムなんです。だから怖い。彼を極右だと断言しない理由は、自分たちが右翼的体質に感染しているからではなくて、むしろこの無自覚な萎縮や保身が継続的に集積している状況の表れなんじゃないかな。

確かに、300万東京都民は確信・信念をもって石原慎太郎に投票してきたわけではないでしょう。むしろ、キャラクターや知名度、「歯に衣を着せぬ(と思われる)」言動、そして「彼なら何かしてくれるはずだ」という根拠のない期待、そうしたものの集積が1つの形になっている。それを無自覚にあおりそそのかしているのが日本の主要メディアです。
今日では、尖閣問題などでの演出で、自分と異なる他者の恐怖があおられ、それを排除しなければ自分の存在が危ういと短絡的に考える「萎縮効果=強者への期待」がかつてなく肥大化させられていると思われます。
大日本帝国憲法への「郷愁」を隠さないノスタルジジイ(森巣用語)の賞味期限はとっくに切れており、出番はも