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  10月31日(水)    
午前中は歯医者。2本目の虫歯の治療です。親知らずが一本だけ残っていて、あまりに奥にあるものだから歯ブラシが届かず、いつの間にか歯茎の上部分が虫歯菌に侵食されていたのでした。
私のような戦後すぐの生まれの世代は、子どものころに歯ブラシの指導など受けたこともなく、ただ歯の表面をごしごし磨くものだと思いこまされて大人になりました。それまで何度も歯医者にかかっても、歯磨きの指導などということは全くなく、ただ治療するだけ。
ところが40代後半になってはじめて歯科医で「歯磨き指導」なるものを受け「目からウロコ」でした。歯周病を防ぐために歯ブラシの角度、圧力などを丁寧に教えてくれ、何度も歯医者で「実習」をさせられたのです。
しかしそれでも、長年の習慣は消えない。ついに60を過ぎ、今となってようやく歯の大切さが実感されてきているのですから困ったものです。
レントゲンの写真を見ると、ほとんど治療して埋め込んだりかぶせたりした金属ばっかり。その中で右下の親知らずが一本浮き上がって写っていました。相棒(右上の親知らず)が無いために、にょきにょきと出てきたのでしょう。 「相棒」ってのは大事なもんなんですね。
どこかでのたれ死にしても、これだけ特徴のある歯の並びでは、すぐに私と特定されてしまうでしょう。よろしく。

さて、今日はMNEMOさんがまた東京からやってきてくれる日です。あまり接待が過ぎると窮屈さが増しますから、今後は自然体で対応することにいたします。とはいえ、たとえば昨日仕入れたサンマとか、芋とか、野菜とか、とかく秋は食べるものについては豊かですから、一緒に楽しむというのが正解。MNEMOさんも、それは了解してくれることでしょう。
問題は生徒たち。MNEMOさんから、あらゆる知識と英語への見方を吸収してほしいものです。
塾のオーナーも大変よろこんでいて、「今後ずっとやってもらえることってできないだろうか」と、本気とも冗談ともつかない提案。私も悪のりして「安曇野に引っ越したら??」・・・MNEMOさん、さすがに「ギョッ」となっていました。



  10月30日(火)    
午後2時過ぎ、予定より早くサンマが届きました。さっそく予約してくれたみなさんに連絡し、夕方5時前には完全に手渡しを完了することができました。
昨日もたくさんサンマがあがったということで、女川から発送してくれたのが夕方5時頃。今日の2時にもう到着するのですからすごい。確かにちょっと小振りですが、きれいな魚体には感動です。
今日、池田町のあちこちでサンマを焼くにおいがしたら、女川のサンマです。


さっそく刺身と丸焼きにしてこれからいただきま〜す。お隣さんが炭火を起こして庭先で焼いてくれました。ノラネコがねらっているのは間違いない。我が家のネコもめずらしく刺身のアラをムシャムシャ食べていました。みなさん、秋はやっぱりサンマです!!



  10月29日(月)    
夕方になって急に冷えてきました。もう暖房が欠かせません。
昨夜から胃痛に悩まされて、夕方までほとんど食べられない状態に。原因は、昨日たべたナメタケかと思われましたが、妻は何ともないと言うし、今のところ不明です。
夕方にはだいぶおさまってきたので、明日からは食べられるようになるでしょう。直ってくれないと明日届くサンマが食べられない!

臨時国会が始まって野田首相の所信表明演説がありました。途中まで聞いていた(しばらくして妻がブチッと切ってしまった)限りでは、空疎な言葉が泳いでいたという感じでしたね。
たとえば、オール沖縄の反対を無視して沖縄普天間基地にオスプレイを強固配備しておきながら、「普天間飛行場の移設をはじめとする沖縄の基地負担の軽減に向け、全力で取り組んでいくことを改めて誓う」はないでしょう。
「日本経済の再生に道筋を付け、雇用と暮らしに安心感をもたらすことは、野田内閣が取り組むべき現下の最大の課題だ」・・・なるほど。
今日の「しんぶん赤旗」一面トップは「日本IBM この非道」という見出しでした。そこには目を疑うようなことが書かれていました。
ある日突然解雇を通告し、そのまま労働者を職場から締め出す「ロックアウト解雇」なる手法が堂々とまかり通っているというのです。
会社は、根拠も示さず「業績不振」を理由として解雇を通告、その日からもう会社に入れて貰えないというすさまじさです。「ロックアウト解雇」なる言葉、そんなのがあったなんて初めて聞きましたよ。
ひところIBMといえば、IT産業を牽引する巨大企業でそれなりのステータスがあったものです。アップルもCPUの生産をIBMにするかモトローラにするかなどという時期があり、また日本向けのパワーブック2400Cの開発・製造を受け持ったのがIBM社でしたから、昔からずいぶんとなじみが深かったのですが。
「現在、電機大手企業で面談を繰り返して労働者を精神疾患や自殺寸前まで追い詰める退職強要が問題となっています。これは、日本IBMで4年前に行われた手法なんです」というのは労組IBM支部委員長のOさんの弁。現在1万4000人の従業委員を1万人に減らすという計画のようですから、次々とこうした手法がとられていくのでしょう。
民主、自民、公明などが労働法制を次々と「規制緩和」し、経営者に都合のよういように派遣切り、首切りができるようにしてきたのではありませんでしたか。「雇用と暮らしに安心感をもたらす」なんて白々しくて聞くに堪えません。解雇権の濫用を法的に厳正に処罰できるように対応するのが「雇用の安心」ってもんじゃないのでしょうか。ノダさん。



  10月28日(日)    
高3生は昨日からセンター試験過去問に入りました。まず手始めに2003年度入試の数学UBから挑戦。
50点はとってくれないかという期待もむなしく、二人ほどその半分くらいにしか届かず、ショックでした。センター試験は決して甘くないということを知らしめるために、あえて選んだということもありましたが、ちょっと薬がきつすぎたかも。
それにしても過去には大学の教員たちが時間の制限も考えず、無茶苦茶な出題をしたことがあったのです。このUBがよい例です。問題そのものは決して悪くはないのですが、計算がやたら複雑。この年のTAとくらべるとよくわかります。
ここしばらくは何点とれるかではなく、自分の弱点がどこにあり、1つの問題にアプローチするにはどんなことを身につけていなければならないのかをしっかり学ぶために問題を利用するという態度で進めてはいるのですが、生徒たちは勢い「点数」に気持ちが行きがちです。「よしっ」という気持ちが折れないように、しかし甘えは排除して問題に立ち向かえるように、これからしばらくは私も生徒たちもそうした緊張の日々が続きます。

私が女川からサンマを取り寄せたいと思ったのは、去年食べたサンマの刺身の味、焼いたサンマの味が忘れられず、「今年も旬のサンマが食べたい」というのが何よりの理由です。そうすれば、多少とも女川の漁をしている人たちになにがしかの貢献もできるかもしれないとも思ったからでした。
私一人がよびかけても、300本くらいのお世話ができるのですから、いろんなところで、いろんな人たちがこうした取り組みをしたら、数万本、数十万本のサンマが全国で賞味されると思うのです。

ある人はメールで、「季節柄、秋刀魚と聞けば皆さん目が変わりますね」と10本注文してくれました。
おとなりさんに声をかけたら、「炭で焼くからいっしょにたべない?それに残ったら『つみれ』にして冷凍しておけばいいし」と夫婦だけなのに20本も注文。”さかなくん”じゃないけど「そんなにだいじょぶかい」と、こっちが「ギョッ」となりました。
大根がどこかで手に入らないかと知人に相談していたら、すぐに隣町から1本100円で入手できるように手配してくれました。一人じゃ何にもできないけど、力を合わせると何でもできるということですね。
ちなみに、広津ダイコンはテレビ効果もあってかすでに売り切れてしまっていた。残念。来年は広津ダイコンとセットで大々的に売り出しますかね。
50本〜80本を引き取って、まわりの希望者に広めてくれる中継人(サンマ伝道師)も3〜4人いて実に心強い。昨年つくりあげたネットワークが、十分に生きて機能していると思わされました。
今回は残念ながら、被災地支援ネットワークの取り組みとしてではなく、その有志の「サンマ食べたい」運動にしかなりませんが、今後はもっと規模をひろげて、さらに多くの人の力を借りてやりましょう。農村部では、トラック一台分サンマを仕入れることも夢ではありませんしね。サンマの頭や骨はネコにやってもいいし(我が家のネコは贅沢にも食わない)、土に返して有機肥料に変えてもよい。

朝6時頃から、予定通り雨。作物にはありがたい雨です。

そうそう、蛇足ですが、一体サンマってどう数えるんですかねえ?匹、尾、本??という質問のメールもありました。
私としては、カエルかネコじゃあるまいし「匹」じゃないだろう、「尾」にしては本体が長すぎて尾が見えないほどだ、あの形は「本」しかないだろうと思って、ずっと本で通してきました。
ネットで調べてみましたら、中央大学教授の飯田朝子先生が次のようにおっしゃっていました。
知ってました?私は経験的にはある程度は知っていても、きちんとした説明聞いたことなかったなあ。
生きている状態と死んだ状態では数え方が違うというのは、仏教的な影響か知らん。我が身も生きているうちは一人ですけど、死んだら一体。それと同じなのかな?

生きている状態では、魚類は「匹」で数えます。しかし、ひとたび水揚げされると、もはや生き物としてではなく、商品や獲物として数えられるようになります。釣りや漁の獲物としての魚は「尾(び)」で数えられることが多いのですが、商品や食料としての魚には、この段階で形状や性質に応じてさまざまな数え方が出現します。例えば、サンマやイワシ、タチウオといった細長い魚類は「本」、ヒラメやカレイなどの平面的な魚類は「枚」で数えます。(引用:「目からウロコ!数え方のナゾ」)



  10月27日(土)    
女川サンマの注文が好調です。200本仕入れる予定でしたが、朝には予約がすでに250本に近づき追加注文が必要になっています。
中継所をやって下さる方もいて、我が家をはじめ池田町の何軒かが、にわかに「鮮魚店」になりそうな気配。
注文先の女川「岡清」さんの話では、最近サンマがちょっと小振りになってきているということでした。ただ、値段は「相場」なので、たぶん100円くらいになるだろうというお話。
昨年、被災地支援の取り組みで販売したときは一本80円で出してくれたので、100円で販売することができました(それでも差額はすべて送料で消えた)。今回はどうなるか。とりあえず、120円で販売する予定で、もし利益があれば、被災地支援に使わせていただこうと思っています。

午前10時現在、すでに260本を超えました。よってあと100本追加(合計300本)注文します。
「ついでに大根もあったらいいね」という人がいました。それもそうですね。どなたか大根を提供(もちろん販売)して下さる方いませんかねえ。
地元の農家の方に現在問い合わせ中です。運がよければいい大根が手に入ります。

      10月27日(土) 午後1時 予約終了です!!

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妻はボーリングの試合で高知に続いて富山へ遠征。私は相変わらず家で留守番です。
お隣さんが、芋やネギがほしいというので、昼前一緒に芋掘りに出かけました。
大きな芋がごろごろでてくるのですが、「モグラ」に囓られている芋がかなりありました。掘ると空間ができていて、モグラ穴が続いています。数日前はまだ大丈夫だったのに、いよいよ食べ頃になったということでしょうか。
まだ一畝以上あるので、早く掘らないといけません。




件の野良ネコ、今日も「捕まえた」と思ったら、打ち付けた木を引き倒して、逃げ出した。ものすごい馬力。クソッ!補強して今度こそというようにしました。
どうやら力も知恵も向こうの方が上のようだから、こうなったら根比べです。



  10月26日(金)    
みなさん、耳より情報です。来週早々に女川から新鮮なサンマが届きます。
バラの会の仕事が終わって、おしゃべりをしているときにサンマの話がでて、思い立ったら注文時と、昨年も注文したお店に発注しました。
総数200本。一本120円くらい(現地では相場で100円くらいだそうです)。先着順で売り切れご免ということになります。新鮮ですから刺身にしても焼いても最高です。
10月30日(火)午後または31日(水)午前中に我が家に取りに来られる方のみの限定です。ご希望の方は早めにお知らせください。私のホームページトップのメールを使って連絡OKです。

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ところで話しは全く変わります。
今年の5月頃、クレジットカードの番号が盗用され10万円以上の被害に遭ったことがありました。クレジットカードの利用明細を調べて、買いものをした記憶のない請求があったのです。
ネットショップに電話してもなかなか通じない。それで2ヶ月ほどかかり、やっと通じたと思ったら買い物の明細については知らせることができない、カード会社を通してくれと言われ、今度はカード会社を通して調べてもらってまた一ヶ月以上。やっと誰がどのようにカードをつかったのか判明しました。カードの番号をすぐに更新したのは言うまでもありません。
全く知らない人物の名前(名前、住所等はすべてわかっています)でデジカメが注文されていたのでした。場合によっては、その人も名前を使われた可能性も否定できません。いずれにせよ、身に覚えの無い買い物でしたから、間違いなく被害に遭ったということが確証できたので、カード会社の保険の適用を申請しました。今後は被害届を警察に出すかどうかです。
もしこれをお読みの方で、身に覚えのないカード利用があれば、直ちにカード会社に連絡し、原因を突き止め、泣き寝入りしないようにしましょう。

おそらくこの種の犯罪は全国的に多発しているのではないかと思われます。どこでどのようにカード番号が盗まれたのか今のところ不明です。Amazonやレンタルサーバーなどどうしてもカードを利用しなければならない場合がありますが、私としてはそれは必要最小限にして、ネットでの買い物はほとんど代引きあるいは銀行振り込みを利用しています。カード会社によると、ヤフーでの取引や楽天、アマゾンでの買い物などを引き金にカード情報の流出があるそうです。

コンピューターウイルスによる攻撃は、他人のパソコンを使った文書送付以外にも多様化し、数年前とは様相を異にしています。
ある情報によると、「ウイルスで乗っ取ったパソコンを、別の攻撃者に貸し出すビジネス」があったり、「ウイルス感染パソコンを、一定時間利用する権利を販売する」などのビジネスが生まれ、「犯罪組織などが参入し、ウイルスにまつわるビジネスは一つの産業を形成。組織化や分業化が進んでいる」のだそうです。
一昔前は、愉快犯的ないたずら目的が主流でしたが、この頃は完全な組織犯罪で「『ウイルス新時代』が到来している」と指摘しています。
その情報によると、最近のウイルス攻撃者の特徴は3つあるのだそうです。
第1は、従来は大量のウイルスを不特定多数に送りつけるというものでしたが、最近はターゲットを絞り(標的型へのシフト)、ウイルスのサンプルが入手できないようにするというもの。ウイルス対策ソフトの対応がそれだけ遅れることになります。
第2は、PCだけではなくスマホや工作機械の制御装置も標的になっていること。とくにAndroid搭載機器がねらわれていると言うことです。
第3は、従来はウイルスを使って情報価値の高いもの(クレジット情報など)を盗むというものでしたが、最近は「だまし」のテクニックがきわめて巧妙になっていること。機能をほとんど持たないソフト(ウイルス対策用の偽ソフト)を導入させて危機をあおり、有料サイトへ導いてクレジットカードの情報を盗むという手口が典型的です。
いずれにせよ、警戒を怠ってはいけない時代、PCやスマートフォンを詳しく知らないといけない時代になっていることは事実です。



  10月25日(木)    
夜は薄曇りでしたが、今朝は上天気。ちょっと靄がかかってはいるものの、冠雪の北アルプスも一望できて、MNEMOさんは大喜びでした。朝早くから車で池田を散策、一瞬一瞬でアルプスの景色が変化すると驚いていました。
10時前にMNEMOさんは東京に帰り、私はバラ園の作業に。
今年はバラ園南側に造成した土地に区画を切って、先々週菜っ葉の種をまいたのです。今日はその区画を石で仕切ってきれいに整備する仕事です。7名ほどが参加して、石を運んだり、整地をしたりして汗を流しました。
終わった頃には見違えるようにきれいに。来春はきっと菜種の花が咲きそろって黄色の絨毯になることでしょう。ただ、誰が蒔いたのか芽の出方がいささか不揃い。まあ、1年目だから仕方ないか。


先日来の泥棒ネコ、昨日今日は侵入している気配があるのに、餌にひもがついていると認識しているのか、それを引っ張って動かそうとしない。ほんのちょっとでも動かせばもちろん扉がバタンと閉まって出られない仕掛けがしてあります。確かに頭がいい。一度は引っかかっても、2度とかからないのは天性のカンですかね。
さらに、ネコの裏をかいて閉じこめる方法を考えないといけません。イタチごっこ、いやいや野良猫ごっこ。こっちは子どもの遊びじゃないんだ!!

東京都知事の辞職記者会見を聞いていて、ああ、この人もそれなりに(右寄りに)現在の政治状況にきわめて危機感を抱いているなと思わされました。
「保守政党の結集」というより、保守政党の極右化への「情熱」と言う意味では右に出る人はいないわけですから、橋下大阪市長とも呼応して「たちあがれ」はじめ、弱小政党、自民、民主の選挙目当て議員を集めることになるでしょう。いずれ民主党自体も瓦解し、自民党以上の極右政党が誕生する可能性も否定できません。
目先の新しさにとらわれて彼らに何らかの期待をすれば、日本の進路は大変危険な道に逸れていくことになる。そうした思惑を許すのかどうか、次の総選挙はますます重大な意味をもつことになると思われます。

石原新党、維新の会が次の総選挙でそれなりに票を集めれば、これは明白にこれまでの政治状況を一変させる新しいファシズムの潮流が形作られることになります。自民党は「石原新党は賞味期限切れ」などと強気なことを言っていますが、その実政策には大差がない。いずれ合流することも大いにあり得ることです。
これから5年間がまさに日本の進路にとって正念場の期間になるのではないでしょうか。その意味で、今後自分の頭で、石原新党の政策、維新の会の「八策」などの問題点、危険性、反国民性を洗い出してみる必要を痛感しています。

私が過去にときどき引き合いに出した本で、今から10年近くも前に出版されたものに森達也さんと森巣博さんの「ご臨終メディア」というのがあります。
なぜこれを思い出したかというと、昨日MNEMOさんがふと「森巣博はどうしているんだろう」と聞くから「最近はよくわからない。まだ博打を打ってるんじゃないの」と答えた一幕があったことを思い出したからです。
ラディカル(根源的)かつ刺激的な問い(素朴な疑問)を発する森巣さんには、いよいよ活躍してほしいところなんですが、どうも初期の対談からレベルが変わっていないか2番煎じになっているのでちょっと面白くない。日本のオピニオン・リーダーの一人として異彩を放つ人物であるだけに、奮起が望みたいところです。最近何してるんかなあ。本当に。
前置きが長くなりましたが、その本の対談では次のようなくだりがあります。自分の頭で考える際には、いろんな人の意見もきかなくっちゃね。

森巣さんが次のように発言します。

ルペン、ハイダーに「極右」の冠をかぶせる日本のメディアは、石原を決して「極右」とは呼ばない。いや、そればかりでなく、欧米の主要メディアが石原のことを、エクストリーム・ライトとかウルトラ・ナショナリストとか表現すると、欧米のメディアは石原慎太郎のことを誤解している、なんて弁護する。まるで冗談みたいな世界です。ちっとも誤解していませんよ。正しく理解しています(笑)。・・・・
レイシズムというのは、実は自分がレイシストであると自覚するところから、その是正が開始されるのですが、(自覚がないのだから)これじゃ、直しようがない。


これに対して森さんは次のように指摘します。

全体主義とは、構造的には無自覚な萎縮の集積です。だから、メディアや世相の右傾化という側面よりも、個が全体に溶け込んで帰属意識や排他性が強くなっていることのほうがよっぱど恐ろしい。「我々は今こそ自力で迫りくるものの排除に努める以外ありはしまい」との石原発言が支持されるのも、民族主義的思想や信条が背景にあるのではなく、治安社会への無自覚な希求がより強く働いているだけのような気がします。疑似ナショナリズムなんです。だから怖い。彼を極右だと断言しない理由は、自分たちが右翼的体質に感染しているからではなくて、むしろこの無自覚な萎縮や保身が継続的に集積している状況の表れなんじゃないかな。

確かに、300万東京都民は確信・信念をもって石原慎太郎に投票してきたわけではないでしょう。むしろ、キャラクターや知名度、「歯に衣を着せぬ(と思われる)」言動、そして「彼なら何かしてくれるはずだ」という根拠のない期待、そうしたものの集積が1つの形になっている。それを無自覚にあおりそそのかしているのが日本の主要メディアです。
今日では、尖閣問題などでの演出で、自分と異なる他者の恐怖があおられ、それを排除しなければ自分の存在が危ういと短絡的に考える「萎縮効果=強者への期待」がかつてなく肥大化させられていると思われます。
大日本帝国憲法への「郷愁」を隠さないノスタルジジイ(森巣用語)の賞味期限はとっくに切れており、出番はもうないのにね。「賞味期限切れ」を食わされる日本国民としては、そうであるという「自覚」こそが必要なのではないでしょうか。



  10月24日(水)    
朝起きると北アルプスは一面の白。初冠雪です。
天気はすっかり回復し、日にあたっていると温かいのですが、風は冷たく、夕方になると冷え込んで寒い寒い。この分だと明け方には5,6度まで下がるのではないでしょうか。


5時半頃、MNEMOさんが自家用車で予定通りやってきてくれました。ありがたいことです。
「ちょっと見込みを誤った」と開口一番。防寒のコート類を持ってこなかったというのです。冬型の気圧配置になっているうえに放射冷却ですから、ブレザーだけでは寒いでしょう。
私の冬用のコートを出して提供。私にはダブダブのこーとですが、体格のいい彼には小さいくらいでしたが、当座の寒さはしのげるはず。
真冬には10数度もあれば「暑い」くらいでしょうが、急速に寒くなっていくこの時期はなかなか身体がついていきません。たくさん着込んでしのぐか、ハルちゃんを抱いて「ネコキュート」ですね。ハルちゃんも私の膝を座布団だと思っているらしく、まあお互い様です。
6時過ぎ、車で先導し彼を案内して塾まで出向きました。
生徒たちはいつもよりは早くに教室に来ているようす。初めての「The Review Test」ですから、かなり緊張している様子でした。結構、けっこう。

昼は、土曜日の授業の予習(センター対策)をしたり、夕食の準備(またまたキノコ汁)をして過ごしました。選りすぐったゴマをつかってゴマミソも作ったのですが、どういうわけかこのゴマ、煎っても少しも香りがしない。煎り方が足りないのか、栽培の仕方が悪いのか・・・。研究課題がひとつできてしまいました。



  10月23日(火)    
今日は昨日とは打って変わって、前線通過にともなって荒れ模様のお天気です。こんな日は、収穫したゴマの選別作業です。


これがまた気が遠くなるようなアホな作業・・・いやいや、無念無想、心頭滅却、則天去私、大悟徹底、明鏡止水・・・雑念を払い無の境地でひたすらよいゴマを選別していくのです。
収穫したゴマは枯れ枝や枯れ葉、跳ねた土、ゴミ、はては虫の糞までいろいろなものが混じっています。よって、まずよく水洗いし、細かい目のザルで細かいゴミをふるい落とします。それを天日で乾燥。よく乾いたらひたすら選別作業に入るというわけです。1時間もやっていると、ゴマもゴミもぜ〜んぶ真っ黒に見えてきて、無念無想どころのさわぎではない。1日1時間が限度ですね。それ以上やると目がやられてしまいます。

ネットで調べると、水洗いをするときに渦をつくってすくい取る方法や、大量のゴマであれば風で選別する方法などが紹介されています。家庭でやるにはどれもいまいち、さりとてこのいつ果てるともしれない作業はできるだけ簡素化したいですね。
しかし、ネット上では、ピンセットで一粒一粒より分けたりするおじいちゃんの姿が紹介されていたりしますから、家庭菜園の場合はまあ手作業でやるしかないんですかねえ。
ちなみにパラグアイなど海外から輸入するゴマも手選別だそうだし、この泥沼地獄で我と我が身の煩悩と向き合うことにしますか。修行をご希望の方は是非どうぞ。大歓迎。

写真下。左が選別前、右が選別後。取れたての野菜や里芋を使ってゴマ和えにでもしたら、うまいだろうな〜〜シュルシュル。


ところで、午後から作業をしているうちによい方法を思いついた。実は、選別しても実のない空のゴマが結構たくさんまじっているのです。そこで、携帯用の扇風機を取り出してきて、選別する前にまず空のゴマとゴミを吹き飛ばしてみたのです。するとどうでしょう、軽い殻はみんな飛んでいく。なかなかうまくいくではありませんか。大きな家庭用の扇風機では全部飛んでいってしまいそうですけど、これなら適当に距離などを調節できるので重宝、重宝。このあと手動での選別作業を本格的にやればいいわけです。
実はこの扇風機、昨年タバコのおまけについてきたもので、電池式。人間の扇風機としてはまるで役に立たなくて、マスコットがわりに置いてあったものです。どことなくオスプレイのエンジンに似ているのが気になるけど・・・。それにしても、どこでどのように役に立つのかわかりませんね。




話しは別の作物に。昨日、里芋を掘るついでに、唐芋(サツマイモ)掘りをしてみたら、ものすごくでっかいのができていました。あまりに巨大で、鍬が入らず途中で折れてしまったのも何本か。写真左の白っぽいのが干し芋用の芋。右がありふれたベニアズマ。このでっかいのをどうやって茹でるのか。あとは妻が何とかしてくれるでしょう。





  10月22日(月)    
今朝もすばらしいお天気。午前中は家の周りの整備でかなり時間を使ってしまいました。ラズベリーが年月を経て木の勢いが弱ってきたので、かなり前から少しずつ植え替えをしているのです。

ところで、我が家の飼い猫ハルちゃんは、キッチンにある専用出入り口から家へ出入りしています。ところが、数年前から一匹の野良猫がこの出入り口から不法(!)侵入し台所を荒らしていく「事件」が頻発していました。ハルちゃんの餌は当然として、パン、お菓子、魚、総菜など何でも手当たり次第に食い散らし、引きずり出していく。
何とかこの猫を退治してやろうと知恵を絞って捕獲作戦をやってきたのですが、この猫は、ものすごく力が強い(私が押さえてもはじき飛ばす)うえに運動能力に長け(カーテンを伝って天井までジャンプする)、その上頭がいい。常に私の裏をかいて間一髪で逃げ出してしまうのです。最近ではだんだん「尊敬の念」すらわいてきましたよ。野良猫の中の野良猫。飢えているのかと思うと、それが結構まるまると太っているのです!辛いことや厳しい環境を乗り越えて、たくましく育ってきたんですね・・・。なんて感慨にひたっている余裕はない。何が何でも捕まえてやる!!

猫が家に入ると手動または自動でバタンと戸が閉まるように出入り口に装置をつけてはみたものの、結局ほんの小さな隙間に爪を引っかけてこじ開けて逃げ出すのです。ところが性懲りもなくまたやってくる。
昼と言わず夜と言わず、ハルちゃんの餌や我が家の食卓の材料があることをよく知っていて、あっという間に引きずり出してしまう。
一度は家の中に閉じこめることに成功したのですが、ほんのちょっとの隙をついて天井裏に逃げられてしまった。あと2度は、もう絶対大丈夫と思って捕獲装置を作動させたのに、私がその場へ着くほんの少し前に外へ出てしまっている。
もう怒り心頭です。今度こそは絶対に捕まえてお仕置きをし、その上で大きな川の向こうの山奥に持って行くぞ!



  10月21日(日)    
今日も朝から秋晴れの上天気。誘われて、朝から年金者組合恒例のお楽しみ行事「きのこ狩りとバーベキュー」に参加しました。
いまではもう1年以上前になってしまいましたが、朝の連続TVドラマ「おひさま」のオープニングの舞台となったそば畑が大町のはずれにあります。そこは菜の花農業生産組合が共同管理している広々とした菜の花、ソバの生産地で、キノコ狩りはその周辺の雑木林。生産組合の組合員の一人の種山さんと民商の会員のみなさんがバーベキューやソバを準備してくれました。


会場に着いたのが9時。それから11時までは周辺でキノコ狩りです。はじめのうちは、探しても何にもない。場所を変えて10時を回った頃に、運良くきのこの集中して生えているところに偶然行き着きました。そこには朽ち木の根元を中心に「モトハシ」(ナラタケ)というキノコがあちこちに。一同喜々としてとりまくりました。”ハシモト”でなくてよかった。
きのこだけではなく、可憐な花もたくさん。とくにリンドウやツルリンドウが鮮やかな色の花や実をつけていました。










11時に麓の小屋に戻ってキノコの鑑定です。専門家が何人もいて共同で見てくれるので安心。食べられないものをどんどんはじいていくのですが、今回は「モトハシ」だらけなので、あまり減らなくてよかった。
鑑定のあとは、イノシシ、シカの肉で豪快なバーベキュー。大量の肉が用意され、たらふく食べました。固いことは固いが、歯ごたえがある分肉を食べたという気がして、なかなか満足できました。臭みなどは全くなかった。
さらにその後は、その農場でとれたソバを出してくれて、以上締めて参加料1500円。楽しんで食べて(飲んで)、これはお得です。






夕食は、とってきたきのこを使ってやはりキノコ汁でしょう。妻に食べて貰えないのが残念ですが、一人でいっぱい食べることにしましょう。キノコはもちろん、大根、人参、こんにゃく、豆腐、豚肉などが入って豪華です!!あしたは、これに畑の初物の里芋を入れて、さらにコクを出すというのはどうでしょうか。



  10月20日(土)    
高3の数学の日。ベネッセの記述型模試があったとかで、教室にくるなり自己採点を始める生徒たち。まだ結果はわかりませんが、どこまでできたかにようやく敏感になっているこの頃です。もうちょっと早く、その気になってくれたらよかったのに。
授業の前に、水曜日のMNEMOさんの講義について感想を聞いてみました。
生徒たちが共通して言っていたのは、「もっと早くから受けられたらよかたのに」。こればかりはどうしようもないけれど、気持ちは本当によくわかります。
「英語への熱意が伝わってきて、よしやろうという気持ちにさせられた」。「学校で教えてくれないことも、きちんとまとめて教えてくれるのでよかった」。うん、それもよくわかるね。
ただ、ちょっと難しすぎるとか、あまりにもこれまでと違うからとまどったとかということは無かったか、と聞いてみると、「そんなことは全然感じなかった。それどころか、とてもわかりやすかった」というのが共通した感想。どうですか?MNEMOさん。さすがですね。これを聞いて私もうれしくなりました。

今日は朝は雲一つ無い秋晴れ。午前中から午後2時頃まで、家の周りの整備作業に汗を流しました。もらってきたバラの挿し木をしたあとは、イチゴの苗をプランターに移して敷地の縁に並べる作業。土を調整してプランターに移し、さらに苗を植え付けるとなると結構な時間がかかります。ようやく終わって、シャワーを浴びたら眠くなって一休み。いつのまにか腹の上でハルちゃんも寝ていました。




気がつくと4時過ぎ。あわてて、班(当地では隣組と呼んでいる)の構成員に配布物を配るためにでかけました。
ある家の前に来たら、高校生と思しき男の子が玄関先で座り込んでいる。どうしたの?と聞くと、鍵を家の中に置いて出て行ったために家に入れないのだと言う。家族とも連絡が取れず、仕方なくここで待っているのだとか。
配布物を配り終えてのぞいてみるとまだ座っている。日は暮れるし、寒くなるし、とにかく我が家に来るように誘いました。いつ家族が帰ってくるのかわからないと思ったのか、素直に車に乗ってくれて、塾へ出かけるまでの約1時間、思いがけず楽しい会話が弾むことになりました。
すぐ近くなのに、こんな高校生の子がいるなんて全然知らなかった。
「実は、僕双子なんです」というので、またびっくり。ええっ、もう一人いたのか。顔形も違い、性格も正反対らしく、同じ高校に通っていてもあまり話したりもしないのだとか。その辺の事情はよくわかりませんが、この子は今度生徒会長になったと言い、社交的な方かなと笑っていました。
朝7時頃に出かけて、部活をして帰ると夜9時。そりゃ、近くにいても顔を合わせることもありませんね。私が数学を教えていると告げたらびっくりしたような顔をしていましたっけ。すぐに今習っていることで、こんなことがわからないと質問をしてくれました。うれしくなって、「数学で聞きたいことがあったり、パソコンについて知りたいことがあったらいつでもおいでよ」とつい口走ってしまったことでした。



  10月19日(金)    
昨日の米兵レイプ事件のつづき。
世界的なオンラインコミュニティ「Avaaz」から一通のメールが。それは活動家キャサリン・ジェーン・フィッシャーさんからのもので、今回のレイプ事件に怒りをこめて抗議するとともに、「在日米軍の刑事免責に終止符を打ち、今後このような犯罪が2度と起きぬよう取り組むこと」を求める嘆願書への署名要請でした。現在は玄葉外務大臣あての署名がネット上で行われています。
米軍、アメリカ政府にも同様の署名が必要だと思いますが、とりあえずオンラインで署名(メールアドレスを記入してボタンを押すだけ)をしました。「3万人分の署名が集まりましたら、ジェーンさんと一緒に外務省と日本の メディアに届け」るのだそうです。
署名のページでは日本、韓国、台湾などから数秒から数分に一人くらいの割でどんどん署名が集まっているのがわかります。ネットのすごさが実感できますからみなさまも是非ご参加ください!!

昨日は、梅雨空のように細かい雨が一日中降っていましたが、今日は打って変わってまたかなり強い日差しがもどってきました。
妻は、今朝から高知県でひらかれるボーリング大会に選手として参加。4日間の日程です。いつもながら私は家を守って飼い猫のハルちゃんと留守番です。
というわけで、朝、明科駅まで妻を送り、その足で松本の共立病院まででかけました。歯医者の予約日だったのです。タバコで汚れきった歯を晒すにはしのびないものがありますが、そこは仕方がない。せめてしっかり歯磨きをして出かけたのでした。
犬歯の隣の歯が欠けたと思ったら「虫歯」で、今日はその治療。「思ったより虫歯が大きくて・・・」と先生。
麻酔をかけるときなどは恐怖で身が縮みます。最近は麻酔もすすんで、麻酔をかけるための麻酔をするようになっているらしい。思ったほど痛くなくてすみました。終わると、口の半分がしびれ、鼻の骨が左に寄ってしまったようで、昼過ぎまで違和感が残っていました。「半年に一度は歯石を取りに来なさい」と厳命され、素直にそうしようと誓った久々の歯科診療でした。



  10月18日(木)    
昨日、予定より少し早く東京のMNEMOさんが、はるばると自家用車でやってきてくれました。諏訪からは一般道で来たのだとか。無茶苦茶な依頼にもかかわらず、遠い距離をいとわず来てくれたMNEMOさんには感謝しかありません。ただ、頭を下げるのみです。

昨日生徒と初めての面会。神奈川での塾でのことからはじめて、ご自身の音楽活動のことや、もちろん英語とのかかわりにも触れて生徒の関心を呼ぶイントロはさすが。人気アニメ『聖闘士星矢(THE LOST CANVAS)』のオープニングThe Realm of Athenaを歌って(英語)いるという自己紹介のくだりでは、生徒たちは驚いた顔で敏感に反応。「一体これはどんな人なのだ」という緊張感が走った瞬間でした。しばらく私とオーナーとが後ろで生徒たちを観察していましたからよくわかりましたよ。(ちなみにこのオープニング曲、ご本人が嘆いていたように、YouTubeにどっさりアップされていましたね)

授業がすすんで、休憩に入ったときに教室に行って生徒たちから感想を聞いてみると、全員「すごい」とか「はじめて英語の授業を受けたという気がした」と言う。なんだか言葉も出ないという面持ちでした。それでも、最後には本当に満足そうに、楽しかったという顔をして帰って行ったので、来てもらった甲斐があったと心から思いました。MNEMOさん、お疲れ様でした。疲れは私の想像を遙かにこえていたのではないでしょうか。

MNEMOさんもご自身のブログで書いていらっしゃったように、私の気持ちは塾の窮地を救うという以上に、中学から教えてきた(数学だけ)生徒たちに、英語の楽しさ、英語を学ぶ意味、学習の仕方などを真に身につけてほしいと願ったこと、そして、それができるのは彼しかいないだろうと思ったこと。さらに、このような人物がいるのだということを知ってほしかったことです。
その気持ちは必ず生徒たちに伝わり、また、彼にも返っていくのだろうと思わされました。
かつて同じ塾にいたときにも、英語の授業を受けたいと思ったことも何度もありましたが、結局果たせずにいましたから、これから生徒と一緒に授業を受けることにしますか。まあ、頭がパンクしてしまうのがオチだろうけど。

今日は、朝食の後、畑に行ってお土産用に野菜を収穫。さらにバラ園に行って(雨で定例の作業は中止)写真を撮って、そこでお別れしました。

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さて、昨日からニュースで取り上げられているとおり、沖縄で二人の米軍兵士が沖縄女性をレイプし傷害を負わせた事件が発生しました。またか、ではすまされない重大問題です。
仲井真知事が「正気の沙汰ではない」と怒りをあらわにした通り、人権蹂躙、沖縄県民蔑視の恥ずべき犯罪です。
欧米各国でもメディアは大きくとりあげ、国際的にも大きな関心と抗議をよびおこしています。以下はいくつかの報道です。

The NowYork Times Arrests of 2 U.S. Sailors in Rape Case Threaten to Fan Okinawa’s Anger
The Washington Post Japan protests alleged rape by U.S. sailors
BBC News US troops held over Okinawa alleged rape
The Guardian Two US sailors accused of Okinawa rape

海外の報道はすべてrape事件です。これに対して森本防衛大臣の対応は、「深刻な事態だ」といつつ、「米軍の指導に瑕疵(かし)があったとしか思えない。一層、厳しい具体的な措置を迫っていく」と、卑屈に「お願い」をする態度を示すだけ。日米地域協定そのものの構造的な差別(犯罪者の逮捕、起訴、裁判など)にメスを入れるとともに、米軍基地の撤去を求める以外に解決策がないにもかかわらず、相変わらずアメリカの顔色伺いです。
琉球新報は次のように書いていました。

垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの沖縄配備をめぐり、地元が猛反発するさなかに沖縄社会が最も忌み嫌う女性暴行事件が起き、政府は沖縄との信頼関係が崩壊し、日米同盟の基盤が揺らぎかねないと危機感を強める。

この文中、「沖縄社会が最も忌み嫌う」というくだりと、「沖縄との信頼関係が崩壊し、日米同盟の基盤が揺らぎかねない」という部分はどうにも納得できません。
「忌み嫌う」という個人的感覚ではなく、社会のあり方、根本として絶対にあってはならないことでしょう。また、「沖縄との信頼関係」などとっくの昔に崩れ去ってしまっていることです。もともとあったかどうかさえわからないじゃありませんか。
この問題は、日米安保条約の持つ本質を浮き彫りにしていると同時に、政府、米軍の両方から差別されつづける沖縄の実情をさらけ出す事件といえるのではないでしょうか。



  10月17日(水)    
NHK夜のドラマ「つるかめ助産院」が終わりました。最終回の出産シーンは特別な感慨がありましたね。余希貴美子演じる助産師の一言「生まれてくる子に生きる力をもらう」というのはまさに至言です。ここにこのドラマのすべてが詰め込まれていると言っていいくらいの迫力。普段の仲里依紗は目に落ち着きがなくどうにも違和感があって見苦しかったのですが、出産シーンだけはたいしたもの。周りを固める沖縄の人々がしっかり島に根付いた生活感や連帯感を出していてすばらしい。
このところ沖縄の離島(本島ではなく)を舞台としたドラマが結構つくられてきましたが、南国の自然の中で培われた沖縄県人の「人と人のつながり」のありかたが現代に欠けたものをよみがえらせてくれるからでしょう。
残念ながら、米軍基地に踏みにじられた沖縄の現実を真正面からとらえたものはほとんどない。たとえば、山崎豊子の「運命の人」にしても、テーマは沖縄への核持ち込みの密約をテーマにしながらも、最後に舞台となる沖縄自体は主人公を癒す島として主に描かれている。
原発にしろ、沖縄問題にしろ、それによって人々がいかに切り裂かれていくのか、またたたかいによってその絆をどのように回復していくのかをテーマとした文学作品やドラマを生み出していってほしいものです。

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世界11月号で、沖縄県那覇市長の翁長雄志さんが、インタビューに答えオスプレイ反対のとりくみについていろいろ語っています。中には気になる発言もあります。
まず、沖縄がアメリカの(軍事)植民地であると明確に述べています。

(米軍は)やはり植民地としか考えていないし、日本国からすると日米安保体制を担保するための島でしかない。

アメリカとその小間使いの日本政府荷担による軍事植民地であるという意識がかつてなく沖縄県民のなかでひろがっていることは、こちら(本土)ではほとんど意識されていない。このことは「本土」でも事実に即してもっと明らかにしていかなければなりません。

次に翁長さんは、「本土の無関心」について絶望的な感想をのべています。

・・・(沖縄の抗議に一切答えないままオスプレイ配備を一方的に強行したことは)日本国民に対してのアリバイづくりではないでしょうか。もともと無関心な日本国民に「誠心誠意を装い」・・・
10万人が集まってどんなに拳を挙げても日米両政府、日本国民は冷めた目で見ている。


そう受け取られてもやむを得ない面があることは事実です。しかし、まだまだ一部であるにせよ、声を上げつづけたたかい続けている「本土」の人々が数多くいること、それらもいっしょくたに「無関心」と言ってしまうわけにはいきません。また、そう言ってしまえば、結局翁長さんは次の結論に行き着かざるをえない。

まず、政党政治は、民意をくみ上げるという点からは、ほぼ限界にきたなという感じがしますね。・・・
県民は自民以外の政党は沖縄に理解があると期待したわけですが、政権交代後、それが幻想だったと気づき、「オール本土」対「オール沖縄」の構図を再認識しました。


翁長さんにそのように受け止められる事情は気分としはわかります。だが、それは事実に反します。
幻想だったのは「民主党」の政治だったのであり、支配層がもくろむ2大政党作りが破綻しただけのことでした。その結果政治不信がひろがった事実はあるにせよ、「オール本土」対「オール沖縄」の構図が明瞭になったというのはあまりにも短絡的であり、図式的すぎます。
今日のアメリカの意をくんで日本の将来を操ろうとする支配層の目下のもくろみは、日米安保体制を死守すること。それを妨害する者を排除することです。マスメディアを支配し、世論を誘導し、計画的に準備をしてきます。たとえば「橋下維新の会」などはいい例でしょう。橋下徹という人物はそのために作り上げられた先兵です。「テレビがひねり出した汚物」(辺見庸)とは言い得て妙です。
そうした周到な世論誘導の下で、尖閣、竹島問題などを千載一遇のチャンスとして沖縄への配備を合理化しようとしてきたのですから、国民の中にそれなりの曲解、無関心が広がったとしても無理はありません。
同時に、今日の「民意」から完全に乖離した政党配置があります。これらは「オール本土」対「オール沖縄」という構図では決して克服することはできません。

週刊朝日が、「民主も自民も反省しなさい! 志位和夫共産党委員長が教える『領土紛争』の正しい解決法」という記事が話題をよんでいます。筋道が通り説得力のある方針に、週刊誌も溜飲を下げたという書き方です。最後には「民主もダメ、自民もダメとなったら、共産党政権を樹立するしかないですね」などという質問まで出てくるほどですから。
ただ、この週刊誌、巻頭佐野真一「ハシシタ奴の本性」という記事では次のような一節が出てくる。橋下氏が抗議しているように、問題は多い荒っぽい評論で、これもまたやはり既成政党オールダメ論です。

(民主党、自民党も)どちらの顔ぶれも一向に代わりばえせず、まったく期待できそうにない。
では、公明党、共産党はどうか。日本の難局を突破できるとはとても思えない。・・・・それならいっそ「日本維新の会」にでも投票する以外にないのではないか。
こういう気分が蔓延した日本は・・・ワイマール憲法下、少数複数政党の連立内閣が乱立したため政策の安定性を著しく欠き、ヒットラー率いるナチ党が台頭する温床となった1930年代のドイツの政治状況とよく似ている。


政治状況の一面は突いているとしても、どの政党も信用できないという気分をあおる意味では、マスメディアの大方の論調と同じであり、真剣に日本の現状を打開しようとする勢力の努力を「ミソもクソも一緒」にして捨て去るものでしょう。



  10月16日(火)    
先日の池田町議会で、町長公約の「町中再生計画」、とくに公民館の建て替えを中心とする事業について話題になりました。
国の社会資本整備総合交付金を使い15億円規模ですすめようとするこの町の計画は、10月議会のやりとりを聞く限りでは、あまりにも多くの問題点があると私には思えました。「ボタンの掛け違い」の第1ボタンがこの10月議会でないことを願うだけです。
私は、町中の再生計画が無駄であり、必要ないものだとは少しも思いません。それどころか、老朽化した公民館、手狭で本も少ない図書館を何とかしなければならないと考え、先の「町づくりビジョン」の一つの柱として公開したばかりです。
議会では「もっと時間をかけ、公募委員も含めて議論する必要があるのではないか」という質問に対して、担当課長は「バラ色の夢を語ってもらえばいいのだが、来年3月までに計画を作成しなければならず、また町政の喫緊の課題であることでもあり、団体代表から意見を聞きたい」と答えました。ここに現在の池田町の町政のあり方が集中的に示されていると私には見えました。
まず、私がボタンの掛け違いというのは、課長答弁の「本来バラ色の夢を語ってもらえばいいのだが・・」という点です。町中再生は住民すべてにとって重要な課題です。ですから、数十年先を見通した町の中心部の設計を行う主体は誰なのかということがまず問われるのです。
問題を公民館の建て換えだけに矮小化すべきでありません。たとえ、事業が公民館だけの建て替えであっても、その建物を利用するのは町民自身です。まして、それに町中の今後のあり方をも左右する重要な建造物ですし、今度の計画には公民館以外の計画も盛り込まれていますから、現在の進め方には大きな疑問があります
第1は、この計画がどのような町をめざすのかという町民合意なしに進められようとしている点。
第2は、町とコンサルタント会社が計画を作成し、団体や町民はあくまで意見を述べるだけとしている点。松川村のように町民自身によるワークショップでは、意見が百出して収拾がつかなくなるとでも思っているのでしょうか。
第3は、団体代表と言っても、結局はご意見伺いの機関にしかなっていない点。団体代表も、その団体で十分協議をし、それを持ち帰るなどいうことは想定されていません。
ゆえに「このやり方は」と問えば、「池田町」としか答えようがなく、第5次総合計画の策定作業と全く同じ構図です。
全体として、魅力ある町づくりをすすめるせっかくの機会なのに、自らそれを閉ざしてしまっているというのが率直な私の感想です。




  10月15日(月)    
昨日夕方NHK6時のニュースで、めずらしく共産党の志位委員長の中央委員会での発言を紹介していました。「来るべき総選挙で議席を倍増する決意で臨む」という部分だけでしたけれど、NHKも無視できなくなっているということか。
何を隠そう私も昨日の中央委員会報告をネット中継で聞いておりました。共産党の支持者であるということだけでは説明がつかないかもしれませんね。今日はちょっとそのことについて書いてみたいと思うのです。また共産党かと思われる方は無視していただいて結構。

今日のニュースでは、民主党が自民党と年内の解散について話し合ったことや、「第3極」をめざす「維新の会」が政党まわりをはじめたことを大きく報じていました。
まともなメディアであるならば「政党とは何か」についてきちんとした見解、立場をもっているべきでしょう。ところがどの放送を見ても、それが全く欠如しています。そのために、どんなに寄り合い所帯であろうが、政党の要件を欠いていようがお構いなし。無定見かつ無節操です。

考えても見ましょう。まず議員だけの政党を政党というのか。国民の一部ではあっても、それに根を下ろし、国民要求の実現をめざして有権者の支持を得るというのが現代政党の第1の要件でしょう。
かつての自民党は、それなりに地域に根を下ろしていた時期がありました。社会党も労働組合への締め付けをした結果ではあっても、それなりに組織に支持を広げた時期がありました。しかし、現在の民主党にしろ、自民党にしろ、結局は議員政党に成り下がっています。はずかしくて地域では活動ができない。「維新の会」についてはもはや何をかいわんやです。

次に、その政党はどのような運営が行われているのかという点が問われます。
それをはかる基準は「綱領」と「規約」です。そしてそれに基づく厳格でかつ民主的な党運営が行われているのかどうか。
年一回、党大会を議員だけでわずかの時間で、しかもろくな議論もなく終わらせるような政党を、国民は信頼できるのでしょうか。まして、活動の総括をどのように行い、民主的で真剣な機関協議をへて方針を決めているのかが大問題です。
こうしたことはメディアではほとんど問題にもされない。日本共産党をのぞいては、まじめな議論などまず期待することすら無理でしょう。「最後には自分が判断する」とうそぶく橋下「維新の会」をまともに政党としてあつかうメディアの感覚が問われます。

第3は、その政党の財政のあり方です。財界からの献金、団体献金から手が切れず、同時に政党助成金を貯め込んでいる政党に、果たして被災地の苦しみがわかるのか。こういうのをまさに「税金泥棒」というのではないですか、橋下さん。そう呼ばれたくなかったら、国民の錠剤だけで政党を運営してみてはいかがでしょうか。

共産党の中央委員会の様子を知りたかったのは、選挙で政党を選ぶというのなら、国民の側からも厳しい目を注ぎ、政党としてのあり方を厳しくチェックしなければいけないと思ったからです。
話しを聞きながらずいぶんいろんなことを考えさせられました。好き嫌いは別として、これほど真剣に日本の将来を考えている政党があるということを知るだけでも価値がある、と私は思います。
「何かやってくれるのではないか」と淡い期待を寄せて支持するほど危険なことはない。前回の民主党がそのいい例ではありませんか。支配層はしたたかですから、何度でも手をかえ品をかえて「期待」を作り出す。落ち目の「維新の会」でも、「第3極」とメディアが持ち上げれば、それなりの効果はあるものです。

日曜日の信濃毎日新聞では主筆の中馬さんが次のように書いていました。

民主党には裏切られた分、反発する気持ちが強い。自民党には、あの選挙で、これが21世紀の政党か、と落胆した。社会主義政党は広がりに欠ける。
では、日本維新の会かー困ったことに、同党が何を考え何をしようとしているか、私はいまだに理解できないでいる。
世界中が内憂外患の時代、日本はどんな方向を歩むべきか。どの党も語ってくれない。


ある政党が「日本の将来像」を語ろうが、自分のイメージに合わないのを「語ってくれない」というのは自由ですが、新聞紙上でしかも主筆としての立場でこのようにおっしゃるのはいかがなものでしょうか。
日本の将来像を語るのは政党では「綱領」です。それぞれの政党がどのような綱領を持ち(あるいは持ち得ず)、当面の方針に具体化しているのかを検証せずに政党を評論しようとすれば、いきおい自分の価値観を押しつけることになる。信濃毎日新聞は、むしろ政党の検証に是非とも力を入れていただきたいものです。



  10月14日(日)    
昨日の夜、高校3年生のクラスで、もと同僚のMNEMOさんを英語の教師として正式に迎えることになったと伝えました。この件についてはMNEMOさんがご自身のブログで書いていらっしゃったので、私もときどきはお知らせすることにしましょう。
先日やむを得ない事情で引っ越すことになった英語の後任がどうにも決まらず、オーナーが苦慮しているのを見るに忍びず、しかも高3生の受験も迫っているという特別の事情から、東京のMNEMO氏に依頼するという非常手段を思いついたというわけなのです。週一回のわずかな時間の授業のためにわざわざ東京から大町まで通ってもらうという、どう考えても常識外れの提案にもかかわらず、気持ちよく引き受けてくださった氏の心意気には感謝しかありません。(なかなか苦しい判断があったかも知れませんね。すみません)
ただ、私の気持ちの中には、英語の授業では右に出る者がいないくらいのハイレベル(難しいという意味ではありません)の技量を持った講師がいるのだということを生徒たちに知らせたいという思いもあったのです。ぬるま湯のなかで、何とかなるのではと思っている生徒にショックを与え、新しい学習の動機付け、意欲付けをしたいという強い衝動に駆られたということもありました。それができるのはMNEMOさんを置いてない。今日は、一人一人に志望校や自己紹介を書いてもらい、来週に備えました。成績はともかく、気だてのいい生徒たちばかりですから、きっと面白い展開がまっているのではないでしょうか。
毎週、東京、安曇野間を往復するMNEMOさんのしんどさを考えると、申し訳無い気持ちでいっぱいになりますが、普段の生活では味わえない何ものかを得ても貰えるのではないかと信じて、しばらくおつきあいをお願いすることにいたします。どうぞよろしく。



  10月13日(土)    
急激に寒くなって、昨夜は寝ていられないほど。昼は汗ばむほどなのですが、昼夜の温度差は10数度ありますから、身体がついていきません。とうとう妻に電気毛布を出してもらっちゃいましたよ。

ここ2,3ヶ月家の周りの整備をして、昨日ようやくほぼ完成。まだ植え込みをやり直すことだけ残っています。家を建ててからというもの、まわりはほとんどさわっていなかったので、今回はかなり大がかりに。といっても、土や砂利を敷き直したり、はびこったドクダミを根本的に取り除いたりという程度ですけど。それでも、一人でやっていると、一日にできる分量は知れたものです。
夏までは、綺麗好きなお隣さんが見るに見かねて草取りなどをしてくれていたほどなので、これでようやく隣との釣り合いが多少ともとれたのではないかと思っています。

先日パソコン終了(新規に購入して自作するのは終わり)宣言したところですが、これまでたまっていたパーツはやはりもったいない。そこで、それらのパーツを継ぎ足し、不足するものはオークションで手に入れて、昨日までに2台のノートパソコンを組み立ててしまいました。
富士通のFMV_NF40Wという機種は友人の液晶が壊れたものをもらったもの。これを引き金にノートパソコンの修理にはまることになります。
それに追い打ちをかけたのが、液晶の不具合で息子からもらったFMV_NF75U/Vという機種。いずれも2007年の発売の機種で、仕様がほとんど同じだったので、分解するのも楽でした。
とはいえ、両者には微妙な違いがあり、それを加味して修理、グレードアップするにはそれなりの知識が必要になります。試行錯誤も数限りなく。それに個体差が重なって、無駄なこともずいぶんやる羽目になりました。
結論からいえば、多少不満は残るものの、まず90%の満足度で整備完了。
このFMVシリーズは一頃ずいぶんたくさん売れたのでしょうね。とくにNF40Wは廉価版なので、いまオークションを見てもたくさんの中古品、パーツが出品されています。だから、うんと安い壊れたものを手に入れて、それを組み合わせ、完動品をつくるという楽しみがありうる。ただ、それを使ってくれる人がいないとどうしようもない道楽になるので、これもここいらでおしまいにします。


他人から見ると、そんなに作ってどうするのか、と思われるでしょうね。放っておけば、息子や娘などがきて「これちょうだい」となるのがオチ。ただ、私としては、被災地の東北で生活再建に苦労を重ねている若い人で、パソコンまで手が回らない人に無償で、あるいはうんと安く提供できたらと思っているのです。

現在私の使っているのは、息子の置いていったNF75U/V。
CPUはたまたまうまくアップグレードできたCore2Duo T7600(CPUクロック2.33GHz L2キャッシュ4MB)。もう一台ではどうしてもうまくいかず、T7200(CPUクロック2.00GHz L2キャッシュ4MB)止まりとなりました。T7600とかT7200とか、まるでターミネーターの世界です。
息子は液晶が壊れたと言っていたので、液晶だけをオークションで手に入れて交換してみたのですが、しばらくするとまた同じ症状が。結局、壊れていたのは液晶インバーター。NF75U/Vは液晶でもグレードの高いバックライト2灯タイプなので入手するのは難しい。結局液晶部分だけを数千円で購入してつけかえ・・・と思ったらインバーターだけが売りに出されていて、思わず手に入れてしまったというようなアホなことをやって、部品がたまっていったのでした。しかもついでにCPUを最高のT7600まで上げるために、情報をあつめ分解を繰り返すというオタクの世界をさまよって・・。
もう一つの40Wの方は、わりと単純でBIOSが認識するのはT7200まで。販売されたものはCPUがCeleron M430(1.73GHz 1コア)ですから、これをCore2Duoにする意味は多少はあるはず。
先日完成したT7200は妻が使い、その後寄せ集めでもう一台(T5500)つくって、これで在庫一掃。ようやく一段落しました。
富士通のFMVシリーズのうちFMV-NF40Wや75U/Vについては、そうとうに知識が豊富になったので、同機種をお持ちの方で不具合が出た場合には、可能な範囲で修理対応いたしますよ。
蛇足ですが、先日今度はDynabookの壊れたものをもらってきましたが、これは電源が入らず、しかもXPパソコンだったので、修理する気にもならず(高ついてしまう)ゴミ箱行きになりそうです。このところ壊れたパソコンがどんどん集まってくる・・・・。



  10月11日(木)    
今日は木曜日、定例の作業日です。朝からバラ園の南斜面の整備作業に数人が参集しました。
バラ園に隣接した数百坪の広大な土地を町の支援金を受けてこれまで重機で開拓。今年度から来年度にかけて、とりあえずその場所を菜の花やいろんな草花のお花畑にしようと、今日は整地と種植えの作業をしたのです。
バラ園を拡張するには、数百本のバラ苗と、かなり激しい重労働をしなければなりません。残念ながら、そのお金がない。人手もない。ないないづくしでも、いったん始めた荒廃農地の有効活用の仕事ですから、背伸びしないでやれるだけのことをやろうと話し合い、とりあえず来年はきれいな花を一面に咲かせようと、ぼちぼちと作業を重ねてきたのです。おかげで、何とか半分ほどは種植えまですすめることができました。この成果は、来年春にみられることになるでしょう。それまでは本当に地味で目立たない作業が木木(黙々)と続きます。


先日ウェブ上のある記事で知ったのですが、2012年の12月に国土交通省が「国土の長期展望に向けた検討の方向性について」という注目すべきレポートを発表しているのです。ご存じの方もいるのではないかと思いますが、ともかくまずこれをごらんあれ。トップの図表からショッキングなデータが示されています。
それは、現状のまま推移すれば2100年(今からほぼ90年後)には日本の人口は明治初期とほぼ同じ4700万人くらい(中位の予測)となり、高齢化率は40%台に突入するという見通しです。
続いて、気温は2100年には今から平均で3度上昇。とくに長野県を中心に中部地方北部(北陸・甲信越)の気温上昇が著しく、その影響もあってか積雪量は大幅に減少するとの予測。
現在池田町の山林に蔓延している松食い虫被害はかつて無い規模になるでしょうし、リンゴ栽培も不可能になる可能性すらあります。それにも増して地下水の枯渇も心配されます。現在でも水位の低下が続いているのですから。
また、東アジアの人口は、2030年にもインドが中国を抜き、日本以外の国で人口増加、または停滞状況が続くという見通しです。生産年齢人口では、日本が2050年にほぼ50%になるのに対して、アフリカが急速に増大、韓国・EUが遅れて日本と同様の推移をたどるという予測。
こうした概況の説明のあと、このレポートは「地域別人口の動向と高齢化」について推計を行っています。これ以降は、長々と解説することはやめ、我が町にとって重要だと思われる点のみいくつか列挙してみます。

@都市圏への人口集中が進む結果、過疎化が進む地域では全国的な人口減少率を上回って減少が進行する。
A現在、人が居住している地域のうち約2割の地域で無居住化が進む。その結果、所有不明な土地が増加。
B高齢人口は、地方よりも首都圏(とくに東京郊外)で増加が突出する。
C地域人口が減少し、人口密度が低下していく過程では、生鮮食料品店などの身近な≪生活利便施設≫が、徐々に撤退。2050年には買い物難民が現在の2.5倍に。また単独世帯が世帯の4割を占め、そのうちの半分は高齢者単独。
D生産年齢人口の減少率は、総人口の減少率をはるかに上回る。地域差が大きい。
E女性や高齢者の仕事時間を大幅に増やしてようやく総仕事時間は現状並みになる。
F地球温暖化の影響により、2050年には植生帯のポテンシャルが北方又は高地へ移動する可能性(長野は山形・秋田へ)。しかし、植物の移動が植生ポテンシャルの移動に追いつかないだろう。当然野生生物の生息域、繁殖数の変化が起きる。
G少子高齢化と人口減少により摂取カロリーは2050年には26〜28%減少
H現在ある国土基盤ストックの維持管理・更新費は今後とも急増し、2030年頃には現在と比べ約2倍になる
I自然エネルギーへのポテンシャルは大きい。

もちろん一つの推計ですから、指標の取り方、根拠をどこにおくかによって変わりうる要素はあるでしょう。しかし、人口、高齢化などについてはほとんど確定的でしょう。それに加えて温暖化などによる気候変動によって、さまざまな派生的問題が生じます。このレポートは今後50年、100年の未来を予測する上で重要な資料となるものです。
私が、この資料を見てすぐに考えたことが、国の政治であれ、自治体の行政であれ、せめて100年先を見て大きな見通しを持っていなければならないということです。
これを見ると、道州制などという構想がいかに非現実的、反国民的であるかがよくわかります。また、これからの自然や生態系の推移、生産年齢などを見れば、アメリカに日本の国土を売り渡すTPPがどれほどこれからの国土の荒廃を加速するかがよくわかります。いまから、日本の農林業を守る根本的な政策を推進しなければいけないこともはっきりしています。
まず、自治体の関係者の方々がこうした資料をもとに目下の行政を見直したり、また住民の側も、地域の将来にかかわる重大な問題と受けとめて真剣に議論しあうことが必要なのではないでしょうか。



  10月6日(土)    
「日本維新の会」に加わった自民・民主などの国会議員たちと橋下代表との確執が収まらないという新聞報道があったのがつい先日。また凋落著しい「みんなの党」への秋波も話題となりましたが、今日の「全体会議」の報道を見る限りでは、おそらく遠からぬ時期に収拾がつかなくなりそうな気配が。
橋下代表の話では「「国会議員団と地方議員団はお互いに介入し合わず、役割分担、(担当)領域をはっきりさせ」、双方が対等の関係となり、それぞれが決定権を持つということらしい。さらに、「左右分かれるような時には、まとめ役として僕が判断を下す。こういうスタイルこそが日本再生に向けての最後の切り札になる」と述べたということのようですが、どこが新しいのかさっぱりわかりません。
「選挙互助会」と揶揄され、「寄り合い所帯」とも言われるこの党が「第3極」を担えるとはとうてい思えません。そもそも、小泉内閣時に国民の生活をめちゃくちゃにした張本人である竹中平蔵が衆議院立候補者の選考責任者になるというですから笑止千万。お里が知れるというものです。
「全国の都道府県議や、市町村議らから、合流や入党に関する問い合わせが殺到している」(中国新聞)のだそうですが、「橋下『人気』」にあやかって、我も我もとなだれ込む地方議員などの姿を見ていると、話題こそ違え、辺見さんが尖閣問題でしみじみ感想をのべた次の言葉が頭の中にこだましてきます。

ただ、人とその歴史というものの、もの狂おしさ、もの哀しさ、もの寂しさが感じられてならなかった。
この感情は、ひょっとしたら魯迅が好んで用いた「寂寞」という心象に似ているかもしれない。・・・
政治家は扇動し民衆は暴走する。安んじて頼りうる言説がどこにあるのか探していると、やはり魯迅に出会う。


今日の信濃毎日では、長野県下で社民党の党勢が著しく落ちて、衆議院の立候補者すらでなくなるのではないかということまで書かれていました。
社民が衰えたのはかつて安保反対・護憲の旗を捨て、自公すりよりの路線へと転落したためだというのはよく言われることですが、単に政治路線上の問題だけではありません。もともと政党としての条件を備えていなかったからです。組合まるがかえの政党であり、一党支持を押しつけた組合の組織率が落ちてくれば必然的に活動は萎えてしまう。
「維新の会」はどうか。国会議員にしろ地方議員にしろ、それぞれの「思惑」を隠しながら、ただ票のほしさに集まってくる様は、まるで夜光に集まる種々雑多な虫たちのようです。
政党とは、自ら掲げる政策を実現するために結成された組織です。その政策には当然ながら、そのときどきの国民の強い願い、要求があります。
ここからが大事ですが、それを国民の上に立って「実現してやる」(実際には押しつける)という立場に立つのか、それとも「国民とともに」実現する立場に立つのかで、組織論も180度違ったものになります。
前者なら、せいぜい議員たちがあつまって政党をつくったという実績があればよろしい。後者であれば、政党を形成する人々は地域の住民そのものであり、議員はその一つの代表にすぎません。
「維新の会」が自らの政治理念、政治展望、政策の基本を示す「綱領」を作り得ない大本の理由は明白です。もともと政党としての体をなしていないからです。特異な見解をもつ人物を「頭」にして、「まとめ役として僕が判断を下す」という組織のありかたで正常な党の運営ができると思っているのでしょうか。個人の「独裁」をもたらすだけです。
こうしたことは、「人気」上昇中の間はあまり問題にもされず、国民の目からは見えません。だが、いったん政策が破綻し矛盾が表面化したときには、あまりにもろい崩れ方をするものです。まして、その政治路線が「超新自由主義」であり、自民党靖国派などときわめて強い親和力をもち、財界とアメリカに何も言えない全くの従属路線である以上、彼らの政策は国民の暮らしや安全、平和の願いに何らの解決策を示し得ないばかりか、国民をいっそう苦しめることにならざるを得ません。
「維新の会」とは、「2大政党づくり」に惨めな失敗を喫した支配層が次に繰り出した翼賛体制づくりの策略であると知るべきです。



  10月4日(木)    
今日も朝から外仕事。午前中はバラ園の拡張工事。一度整備した土地が草で荒れ放題になり、土も相当に固まってしまったので、重機を入れて耕したうえで、来年の春にむけて菜の花や草花を植えようという計画です。
石だらけの土地なので、重機のオペレーターを買って出てくれている友人Mさんも苦戦。一生懸命にやってくれ、相当にはかどりました。人力ではとてもこんなことはできない。重機の力に、一同感心することしきりでした。

午後からは畑に出かけて、今度は私が耕耘機を押しました。タマネギ、ニンニク、島らっきょうの植え付けのために、かなり広い畑が必要です。小さい耕耘機なので力がいること。それでも、毎日作業していると結構身体も慣れて、疲れはするもののたいしたことがなくなります。
帰ったのが午後5時。これから風呂に入って、最近できた中華料理店にラーメンを食べに行く予定。



  10月3日(水)    
朝から午後までかかって庭の手入れ。富山から運んできた植木についていたドクダミが庭中にはびこって、根を掘り起こすのが大変です。ドクダミは深く縦横に根を張り、他の植物の根にも絡んで栄養を横取りしてしまいます。
今回は徹底的に取り除いて、2,3年越しの課題にようやくけりをつけました。ただ、また2,3年もすればはびこってくるので、とにかくこまめに手入れをすることが必要。耕した後には去年挿し木をして増やしたラベンダーの苗を植えました。

さて、今日の新聞には自民党の支持率が4年ぶりに30%になったという記事が載っていました。民主党は12.3%と見るも無惨な姿。自民党執行部に期待しないが過半数を占めていますから、これをもって自民党復調というわけにはいかないことは明らかでしょう。
それにしても自民を支持した30%近くの人は、この政党に何を期待するというのでしょうか。ついでに、日本維新の会に投票(比例代表)するという人が民主を上回る13.9%。もっとも支持は下降線をたどっています。これらの党が徒党を組んだ「安部=橋本連合」などという構図は想像もしたくない。

今度の世論調査では「領土問題」についても設問があって「政府の対応」を聞いています。それによると、「経済などに影響が出ても厳しい対応を」という人が42%。「経済などに影響を及ばさない程度に」というのが52.7%なのだそうです。
この設問は拙劣でしょう。聞く方は「厳しい対応」とは軍事力を持って「領土」を死守せよとでも聞いているのでしょうか。答える方も、「経済に影響が出ても」というのは、経営が成り立たなくなる、中国での生産が立ちゆかなくなるということであり、経済にとどまらないということを考えてから回答しているのでしょうか。もう少しまともな設問をすべきです。

信濃毎日新聞9月30日、10月1日付けには、「中国は『一皿の散砂』か」と題する辺見庸さんの寄稿文が載りました。
彼は、「魯迅が小説「阿Q正伝」で描いた阿Qの末裔が、現代中国のみならず、この日本でも増殖してはいないか」とまず問います。辺見さんによれば、阿Qとは「ちゃらんぽらんで、なんでも自分に都合よく解釈するオポチュニストであり、時に応じて付和雷同する貧しい愚民の典型」なのです。そして、「阿Qとは、握れば一つに固まっているようでも、所詮は手指からパラパラとこぼれ落ちてゆく砂(中国語で『散砂』)のような、哀しくも滑稽な民衆の典型」だと書いています。
辺見さんは決して民衆蔑視的な書き方をしているのではなく、むしろ「内なる阿Q」と向き合うべきだと説いているのです。そしてなにゆえ民衆がこのような「一皿の散砂」となったのかについては、魯迅の言葉を引いて「民衆が生まれついての砂であるというのではなく、支配層によって抵抗と団結をはばまれ、巧みに分断され、さんざ利用され、搾取された結果」だとのべてもいます。
辺見さんには、両国の大メディアが競ってナショナリズムを煽っている様子が「もっぱら内側から即時的に自国を眺めて増長する愚者の思考法ではなく、他者の目で対自的におのれを見つめ直す賢者の方法は、沸騰する領土論議のなかで忘れさられ、現状はまるで弱肉強食の近代の再演のようですらある」と写る。
そして、「両国の異なる喧噪から、わたしには、ただ、人とその歴史というものの、もの狂おしさ、もの哀しさ、もの寂しさが感じられてならなかった」と書いています。
病による不自由な身ゆえ、この「両国の異なる喧噪」によってなおさらに「寂寞(せきばく)」の心象を深くさせられているのかどうか。
しかし、たとえば「中国の軍事力の脅威に対抗するためには、日米安保の強化が必要であり、そのためにも沖縄の基地強化が必要だ」と「夜郎自大」的政党が主張しようが、実際には沖縄で、全国各地で、日米安保の反国民的な実態をえぐり出すオスプレイ反対、基地撤去の粘り強いたたかいが太く大きく根付いている。確かに散砂にさせられた人々も数多いかもしれないが、磁力を得たように共通の目標のもとに結集する人々もまた数多いのです。



  10月2日(火)    
先日友人が「壊れているけど、よかったら持って行け」というので、古い東芝のdynabookをもらってきました。家で電源を入れてみると全く起動しない。ウンともスンとも言わないのです。単に電源部の故障なのか、それともマザーボードそのものの故障なのか、これでは何もわかりません。
これまでなら、ネットオークションで部品を探して直してみようという気になるのですが(実際一時その気になって探した)、起動だけはするものでも3000円〜4000円の値がついているのをみると、ばかばかしくなってやめてしまった。
Microsoft陣営では、OSのWindowsXPは2014年4月でサポートされなくなり、windows8も秒読みのようですが、私としては以前修理し改造したFijitsuのFMVで十分用が足りており、最近はもっぱらこれで作業をしています。できればUbuntu対応のノートがあれば最高なのですが、とりあえずはパソコンから少しずつ距離を置いていくつもり。

ネットオークションを見ると、オークションで小遣い稼ぎ、またはほとんどの生活費をかせいでいるのではないかと思われるような人も見受けられます。
安い本体を手に入れて、パーツにばらして再び売る。パソコンでも3〜5年前くらいのパーツになると結構人気のものがあって、売れるのです。
私自身も今から数年前にアップルの古いパーツを売りまくって30万円ほど回収したことがありました。現在はやろうと思えばそれなりにはできるのでしょうが、24時間拘束の生活になることは目に見えているので、オークションで稼ぐなどという生活はあり得ません。
パソコンの改造にとりくんでいると、ネットオークションにはまっていく心理がよくわかります。壊れたものでも、何が原因かを考え、突き止めパーツを組み合わせて何とか動くようにしたい、同時にさらにいいものにグレードアップしたいなどと考え始めると、きりがないのです。そうした知識を生かして、パーツに分解し、収支の差額を収入にするというのもわからないわけではありません。
しかし、趣味の範囲ではハードディスクやメモリーを増設しようとすれば価格は馬鹿にならないし、パーツでも一つ一つは少額でも、組み合わせればそれなりになる。結局高い道楽にすぎません。
というわけで、私の長い長いパソコン放浪はこれにてひとまず終了。今後は、現在のハードを維持しつつ、貯金をしてどうしても必要なソフト(実際はほとんどありませんけど)を計画的に購入するだけになります。もっとほかのことに時間を使わなくちゃ・・・。

パソコンついでに、最近こんなニュース(日経ビジネスオンライン)がありました。「iPhone5の地図はなぜコケたのか?」
GoogleMapに対抗してアップル独自のiPhone5向け地図ソフトを搭載したまではよかったが、その地図のひどいことに世界中があっけにとられているというらしい。日経ビジネス・オンラインでは次のように伝えています。

同社純正の地図アプリがあまりにひどいという怨嗟の声と言うべきか、面白すぎるネタと言うべきか、トンデモ事例がネットにあふれて大変な騒ぎになっている。
同月28日にはついに、ティム・クックCEOによる「公式謝罪文」が出されるという、極めてアップルらしからぬ異例の事態にまで発展した。


どうひどいかは、記事を見てもらえばいいし、それとても、今後は少しずつ改善されてはいくのでしょうが、何から何まで全部自社でやろうとするから、そうなるんです。
OSXが発売されたときも、その使い勝手の悪さとOSのできの悪さに大変なブーイングでしたから、「アップルらしからぬ」というより、もともとそうした体質がある。スティーブ・ジョブズがCEOに復帰してからのiTunesにせよ、iのつくハードやソフトはジョブズの強力な指導のもとで「完璧」を期していました。しかし、ジョブズなき今、このマップ騒動は今後のアップルの先行きを暗示してはいないかと思えてしまいます。

ジョブズの遺作と言われ、今年前半にも発売かとささやかれていたiTV(スマートTV)も延び延びになっていますね。テレビ局とのコンテンツ契約でもたもたしているとか、日本未対応で発車とかという情報もいろいろ飛び交っていますが、これでさらに大コケしないようにと、元マックユーザーは密かに願っております。ジョブズさん、なかなかジョーブツできないんじゃないかなあ。



  10月1日(月)    
中国残留婦人の「強制帰国」を軸に、「満州」で過酷な運命を余儀なくされた女性たちの苦闘と帰国への戦いを描いたTBSの「強制帰国」は深い感動と余韻を残す秀作でした。
中国に残された女性たちの一人ひとりの姿が丁寧に描かれ、その表情がたまらなくよかった。
「お国のために」とだまされて中国で「花嫁」とされた女性たち。貧困の中で日本に帰るすべもなく望郷の念を募らせた彼女たちの苦悩。冷たい日本政府の対応と戦いながら私財をなげうって女性たちを支援し続けた春陽会の国友忠さん。
前評判では、石原軍団の看板俳優ともとAKB48の前田敦子が競演という面だけがアピールされていました。二人ともそれなりには演じていましたが、「おばさんたち」の圧倒的な迫力にずいぶん助けられていましたね。
それはともかく、関東軍が逃げ出したあとに、生き残るために地獄の苦しみを味わったことはナレーションや映像でサポートされてはいましたが、「中国の人たちから見見れば侵略者」という描き方で、中途半端さは否めなかった。日本自身が、加害者としての立場で真正面から中国残留孤児や残留女性の生活と苦悩を描ききることがこれから求められていると私には思えました。

さて、今日は沖縄普天間基地へのオスプレイ配備が強行されました。抗議の声もどこ吹く風で野田政権は内閣改造。
郵政民営化担当相として入閣した国民新党幹事長の下地幹郎衆院議員は、オスプレイ配備批判は「変わらない」として「沖縄の声を伝える」のだそうです。自己矛盾も甚だしく、この発言をそのまま素直に受け取る沖縄の人たちはほとんどいないでしょう。
地元では琉球新報沖縄タイムスも号外を出して配備強行に抗議。沖縄県議会も「県民の声を無視し続ける(日米)両政府の対応は、言語道断で到底容認できない」とする緊急抗議決議を全会一致で採択。野田政権とオスプレイ配備に反対する沖縄県民、国民との矛盾はますます鋭くなっています。

9月28日の琉球新報の社説はタイトルからして「沖縄は植民地ではない 軍事至上主義を改めよ」と最大級の抗議。「日米は民主主義を真っ向から否定する国に成り下がったのか」・・・全くその通りです。留任なった森本防衛大臣は「理解していただけるまで、丁寧に説明する」の一点張りで、アメリカの使い走りの道具。情けない姿はもうさらしてほしくありませんね。
垂直離発着できる航空機だし、安全で騒音もそれほどでもないというのだから、厚木でも横田でも配備して首都圏を守り、かつ東京上空とくに国会周辺を低空飛行で訓練した方がよほど日本国民のためになるのではないかと、偏屈な私などは思ってしまうのですが・・・。えっ?東京は人家が密集している?普天間基地周辺は人家が密集していないのでしょうかね?これについては、沖縄タイムス号外の裏面でまず確かめてみましょう。さらには、直接出かけてその目で見ていただくといいですよ。東京とどう違うのでしょうか。

ところで、先週、先々週だったか、テレビで放映されたバイオハザード4、ターミネーター4に相次いでオスプレイが登場していたのにお気づきの方が多かったのでは。バイオハザードでは船に向かって大量のオスプレイが迫っていくところで終わっていましたからかなり強烈なインパクトがありましたね。「サブリミナル効果」をねらっているのではという評論もネット上では見られたくらいです。こんなに大量ではサブリミナルもあったものではありませんけど。タイミングがよすぎるんじゃありません?

次の琉球新報社説の結びは、私たち一人ひとりがしっかりとかみしめたい指摘です。

配備強行は沖縄を植民地扱いする暴挙だ。このままだと全基地が県民の敵意に囲まれる。強欲な軍事至上主義とも言うべき愚策は容認できない。
オスプレイ配備を断念し、日米関係の劇的改善につながる普天間飛行場の閉鎖・撤去こそ強力に推し進めるべきだ。





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